ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2009.04.21

右も左もワカリマセン

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 さて、4月になって、職場にも新人がデビューする頃ですね。
まあ、当院は別に新しい顔ぶれは無いんですけど。
何となく、新鮮な気持ちになる季節です。
 もう、はるか昔、医者になったばかりの事を思い出しますね。
 さて、医者になって新人の頃はそれこそ右も左もわかんないのだが、
実際に耳鼻科医になると、本当に文字通り右と左がよくわかんなくなります。
 どういうことかっていうと、患者さんと相対して、
患者さんの右耳は向かって左の耳、左の喉の辺りは向かって右の喉の辺りなわけだ。
 当たり前なんだけど、これが、けっこう混乱するんです。
 「どっちの耳が痛いんですか。」
 と尋ねて、
 「右です。」
 と、言われたら、カルテに
 「Rt.-Otalgie(右耳痛)」
 と、まず書けばいいのですが、
 「こっちの耳です。」
 と、指差された場合
  えーと、指してる耳が向かって左ってことは、
 患者さんの右耳だな、という段階を経ないといけない。
 逆に、
 「右です。」
 といわれて、カルテに右って書いて、じゃあ診てみますね、といっていきなり左耳を診そうになる。
 まあ、これは、しばらくすると慣れるのだが、そうすると逆に日常生活で混乱します。
 そこ右に曲がれとか、ちょっと左のほう見てみて、ってのはそうでもないのだが、
「その、左のヤツとってくれる?」
などという、自分から見て前にあるものの右左が混乱しちゃうのだ。
 今までは出来ていた瞬間的な判断ができなくなっちゃうのです。
 どの科でも、そういったことは少なからずあると思うが、
耳鼻科は特に右左の確認が多いような気がする。
内科なんかは少なそうだが、やっぱ、眼科とか整形なんかも多いのかなー。
 そういえば、それに関連してCTの見方が耳鼻科と脳外科で逆さまなのご存知でしょうか?
 CTスキャンを撮ったとき、耳鼻科は患者さんと、相対したと同じ向きに見ます。
つまり向かって左に患者さんの写真の右が来ます。
一方、脳外科では、手術の時、術野は患者さんのアタマのほうから見ることになります。
そうすると、医者の左右と患者さんの左右が同じになるので
CTの写真を向かって右に患者さんの右が来るように掲示します。
レントゲン写真は裏も表もシャーカステンにかければ見られますが、
その掲示の仕方が互いに裏返しなのです。
 大学病院時代、脳外科とカンファランスをすると、
この点がどうも厄介でした。
 今でもたまに、
「どっちの耳が痛いんですか?」
と尋ねると
「ええ、先生から見ると左なんですが、私からすると右の耳です。」
などと、気を使った答え方をしてくださる方がいます。
 大丈夫です。
もう25年もこの手のコトやってますから。

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