ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2018.09.26

医療ミステリの難しさ

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 このところ我が家は海堂尊ブームで「医療ミステリ」に浸かっているので、

この連休は以前録画したWOWOWドラマ「ヒポクラテスの誓い」全5話を見ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「法医学ミステリ」ということで、「法医学好き」のワレワレは大変期待したのですが・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 やはり、ドラマで「医療ミステリ」はムズカシイ・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 以下ネタバレありますんで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 細かいこと言えば、

なんで古谷一行演じる浦和医大大学教授が、教授なのに病棟に受け持ち患者もってるとか、

電子カルテがなぜそんなに簡単に改ざんできるかとか、

改ざんすれば一切証拠が残らないと思うワケないとか、

入院患者の治療方針をなぜ医局カンファレンスで決めないのだとか、

刑事役の歌舞伎役者が品がよすぎて刑事には絶対見えないとか、

研修医1名と、レジデント1名のほか、ほとんど医局に医者がいないとか、

北川景子演じる研修医が、トウが立ちすぎてて研修医に見えないとか

(まあ、学卒の医者もいるのでそれはいいとして)

大学病院の看護師さんは採血は研修医にやらせるので、

北川景子さんが患者さんの採血するとき、

「まあ、センセイ、採血なら、ワタシがやりましょうか?」などとは絶対言わないとか、・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まあ、そんな枝葉末節な事象はいいとして、

この話は、ある抗生剤にカルシウム製剤と一緒に投与すると「血栓」ができる、

という副作用が、発売後に分かったが、

それを知らずに投与して、いろいろ不測の事故が起こり、

それを病院が隠蔽する、というプロットがキモであります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 医者の側が、製薬会社の「副作用情報」の封筒を開けてなかったので、

そのことを知らず

医療事故につながった、ということですが・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これは、どう考えても製薬会社の罪です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 むろん隠蔽工作は、さらに重い罪ですが、

そんな重篤な副作用情報が、普通郵便だけでしか連絡されていないのがおかしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 発売後の薬剤に副作用が新たに見つかったり、添付文書の改訂があった時は、

どんなにまれで軽微なものでも郵便で連絡が送られてきます。

そんなわけで、この手の郵便はほぼ毎週来ます。

一応、ざっと目は通しますが。

その郵便は、製薬会社からだけでなく薬剤安全機構からも来ますが、

頻度の高いもの、まれであっても重要度の高いものは、

必ず担当する製薬メーカーのMRさんが直接面会して伝えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だから、このドラマのようなことがあったとしたらそれは製薬会社の責任です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 普通に流通していたクスリを

正しい症例に正しい用量で正しい投与法で使用してるのであれば、

医者としては誤投与でも医療ミスでもありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 さらに大学病院なら薬剤部にもその情報はいっているはずですし・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここが、惜しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 法医学教授の柴田恭兵、けっこういい味出してたんだがなあ・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 もう根幹の設定がアレなので、

劇中で「教授が誤投与」というのが繰り返し出てくるが

「教授が御投与」という敬語にしか聞こえない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてまた、大学病院内での保身のために

組織の犠牲になる医者、というのもまた、いません。

別に医者なんてどこでもやっていけるので、教授がいやだから科を変えたり、

他の病院に行っちゃう医者はいっぱいいますんで、

一般企業サラリーマンとはまた、違うんだなあ・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 原作を読んでないので、何とも言えませんが、

この作者の方は医者ではないので、やっぱその辺か。

 

 

 

 

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