忖度
ACLの関係で第33節のうち一試合だけ残ったのがこのカード。
浦和レッズ対川崎フロンターレ戦。
浦和にとっては今後この試合と最終節2連勝しても、順位は今の7位からは上がらない。
しかも、12月にUAEで開催される世界クラブカップで1試合勝てば、
あのレアル・マドリーと「親善試合ではない」試合ができるかもという、
サッカープレイヤーなら夢のような体験が待っている。
モチベーションは、そりゃ、上がらない。
一方の川崎フロンターレにしてみれば、この試合を勝つということは、
悲願の初タイトル、リーグ優勝に望みをつなぐ重要な意味がある。
勝てば首位アントラーズと勝ち点差「2」で最終節を迎えられる。
もちろん、最終戦で川崎フロンターレが勝ったとしても、アントラーズが勝てばそれまでだが、
アントラーズが引き分けで2チームの勝ち点が並んだ場合、
得失点差で大きくリードしてる川崎が首位に立つことができる。
そして、最終節では鹿島アントラーズはアウェイで5位のジュビロ磐田と対戦。
このカードは今年4月の対戦でホームの鹿島がジュビロ磐田に0-3で敗れているのに対し、
川崎はホームで降格の決まっている大宮アルディージャと対戦。
この2チームの今季の対戦はアウェイで川崎が2-0で勝ち。
こりゃ、川崎フロンターレは燃えるわ。
今季、天皇杯は準々決勝で負け、
ACL準々決勝で、大逆転負けで敗退、
ルヴァンカップは決勝まで進みながらセレッソに惜敗、
初タイトル奪取が悲願である、川崎フロンターレの最後の希望である。
ここまで、書いて、ああ、やっぱりなあ、と思うのだが。
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2017年J1第33節
浦和レッズ 0-1 川崎フロンターレ (埼玉スタジアム2002)
(前半 0-1)
(後半 0-0)
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4日前に熱狂と感動に包まれたこのスタジアム。
今日はコンコースの人込みも、売店の列もない。
うわ、ガラガラ。
メインアッパーには、ほとんど人影が無いが、左から5区画だけがぎっしりだ。
そこは川崎フロンターレサポ向けエリアというわけ。
バックアッパーも後ろを振り返ると・・・・。
アウェイエリアだけが異常な盛り上がり。
ACL決勝から、堀監督はスタメンを6人入れ替えてきた。
青木が務めていたアンカーに遠藤が入り、
センターバックはマウリシオと阿部、サイドバックは森脇とリーグ初スタメンの菊池、
MF 武藤、長澤、遠藤、矢島、高木で、ワントップにズラタン。
得点王を狙える可能性の興梠も疲労がたまり出場はなかった。
それでも、前半開始からは決勝で活躍できなかった控え組が
積極的な攻撃を仕掛け、いい形を作る。
一方の川崎フロンターレはやはり少なからず重圧があるせいか、
のびのびとしたプレーができない。
ところが、前半14分、自陣左サイドで家長にボールを奪われ、
クロスを入れられ、走りこんだ小林が、レッズゴールネットを揺らしてしまう。
帰ってテレビで見るとわかりにくかったが、スタジアムで見たときには
マウリシオの判断ミスであることがはっきり見てとれた。
マウリシオと菊池で完全にマイボールにできていたところを
あいまいなプレーでつなごうとして、
家長にしてやられた形であった。
この1点で川崎フロンターレはかなり落ち着いた。
前半0-1で後半に。
後半も同様の展開。
選手は良く戦ったが、やはり連携がうまくいかず、最後まで得点を奪えず。
モチベーションの問題も少なからずあったであろう。
本日の観客24605人。
もっと少ないかなと思ったが、フロンターレゴール裏の人口密度がそんな印象を与えたかも。
結局、これで優勝の行方は最終節にもつれ込み、
全国の多くのサッカーファンの興味を掻き立てることができ、
また、テレビ中継やサッカー関連の関係者は大いに喜んだことであろう。
ここで、川崎が引き分けて鹿島の20冠が決まったら、
そりゃ、盛り上がりに欠ける。
ここは、今年の流行語大賞にあわせて
浦和レッズが「忖度」したというところでしょうか。(^^;)
今週末の最終節にはおおた食と光の祭典ライブがあるので、
ワタシの今季サッカー観戦は今日が最後。
今日は駐車場もすいている。
また来年、スギ花粉がとんだら、ここに戻って来よう。
12月に一度もスタジアムに行かない年って、
果たしてこの25年間で今まであっただろうか。


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