人生のコンパス
春分の日はワタシと妻がお世話になった群馬大学耳鼻咽喉科学教室の
開設70周年記念祝賀会であった。
会場は前橋の群馬ロイヤルホテル。
最初に、記念講演が2題あった後、祝賀会であった。
群馬大学卒業後、すぐ入局して約10年間お世話になり
耳鼻咽喉科医としての技術、知識を学んだわけだ。
アトラクションとして元医局員を中心とする室内楽の披露があった。
チェロの清水先生はワタシの先輩、フルートの塚田先生は後輩にあたる。
そういや、以前群馬フォーラムで「CRP」が演奏した時はうるさいと大ヒンシュクであった。
やはりこういった会にはクラシックが無難なんだなあ。
懐かしい先輩、後輩や看護師さん、病院スタッフの方々とも会話を交わし楽しい会であった。
会の途中の「懐かしのスライドコーナー」では、ワタシや妻の若いころの写真も出て恥ずかしかったが、
むかしむかし群馬大学耳鼻咽喉科で助教授をしていた当時のワタシのオヤジの写真まで出てビックリした。
なんたって、ワタシの生まれる前で初めて見た写真だったし。
そんな中、今回、感動したのはこの人の話。
手前ではなく壇上の方です。
東京大学名誉教授の広瀬肇先生はこの祝賀会の前に講演をされた。
群馬大学非常勤講師であり音声言語学領域では日本の権威であった先生が
「声の話」という演題でお話をされた。
これにはヤラレタ。
声の話ということで耳鼻咽喉科学、音声外科学的な話から、
オペラ、歌舞伎、果てはニューハーフやマツコ・デラックスにも話が及ぶ。
話も面白いが、なんといって講演を聴きながら感じられる、
先生の教養、人柄が非常に魅力的であった。
御年81歳とうかがったが、マッタク年齢を感じさせない
そのダンディーな物腰とスマートな出で立ち、
あふれるインテリジェンスとユーモアを交えた巧みな話術にすっかり「惚れて」しまった。
ワタシの目標はずっとミック・ジャガーであったが、
これからミック・ジャガー氏と広瀬肇氏を足して2で割ったようなジジイになるべく、
日々精進しようと思うのだった。
いや、そりゃ、ワタシなんて全然無理なことはわかってるけど、
あくまでコンパスの針をそっちに向けて進む、ちゅうことですね。


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