ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2018.09.11

フレンチブルーの憂鬱

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マトラMS11を作るにあたって、少し調べてみた結果わかったこと。

 

 

 

 

 

 

そもそもこのマトラをよく知らなかったもので。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワタシの第1次F1ブームは小学校低学年の1966年、昭和41年から2年ほど。

1964年、ホンダがF1に参戦したことがきっかけだったが、

レーシングカーブームで少年誌にはレース関係の記事が多かったせいだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時のF1チームは

ロータス、ブラバム、フェラーリ、クーパー、BRM、イーグル、

そしてホンダだった。

新興のチームを除けばほぼイギリスとイタリアのコンストラクターであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マトラ参戦は1967年、大活躍は1969年だから、

ワタシの興味はすでに他に移っていたころ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マトラはもともとフランスのミサイルメーカー。

ミラージュ戦闘機に積まれていたマトラR530、R550はやはりプラモデルで知りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

F2で実績を積んだマトラですが、

F1参戦時はこの間書いたように実は2チームありました。

いわゆるワークスであるマトラ・スポールと、マトラ・インターナショナル。

マトラ・スポールは自社製の12気筒エンジン、

マトラ・インターナショナルはカスタマー仕様の超ベストセラーエンジン、

フォード・コスワース・DFVを載せた「マトラ・フォード」でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ケン・ティレル率いるマトラ・インターナショナルはのちに独立、ティレルになります。

(当時日本では「タイレル」と発音してました。)

これは、経営難になったマトラ本社がクライスラー傘下の「シムカ」と合併し、

マトラ名義ではフォードのDFVエンジンが使えなくなったため。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なるほど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで、今回の12気筒エンジンのマトラMS11はワークスということで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それにしてもフランス人というのは自国愛の強い国民で、

このマトラもとことん自国製にこだわっており、ドライバーもフランス人。

ウイングにでかでかと名前と国旗が書いてあるマシンは他に見たことがないですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この「ニワトリ」のマークもフランスの象徴。

サッカーフランス代表のエンブレムもニワトリです。

起源はフランス人の祖先がガリア人(フランス語ではゴロワ)と呼ばれていたことに由来します。

世界史で習ったシーザーの「ガリア戦記」のガリア、ですね。

ガリアも雄鶏もラテン語だと両方ともGallus。

そのためゴロワのニワトリというのがシンボルになったということです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ガリア」といえばフランスで有名なタバコブランド

「ゴロワーズ」の語源も「ガリア」みたいですねー。

パッケージは古代ガリア人が被っていた羽根のついたカブトだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だいたいラジオで放送する曲は40%以上がフランス語であること、

なんてことが法律で決まってる国ですからねー。

ワタシの唯一の海外旅行は新婚旅行のヨーロッパですが、

イタリアでもスイスでも片言の英語でナントカ通じるのに、

フランスだけは

(たぶんむこうは分かっているのに)

英語では返答してくれないことが多かった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この「マトラ」の参戦も、

1964年の日本のホンダ、

1966年のアメリカのイーグル等のコンストラクター参加に刺激され、

モータースポーツ先進国を自負するフランスが、

是非ともナショナル・カラーのフレンチ・ブルーをまとったマシンを走らせたいと、

当時のドゴール大統領の肝いりで進められた国家プロジェクト的な形であったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このマトラ、いったんF1撤退後、

1976年にエンジン・コンストラクターとしてF1に復帰しますが、

その供給先が「リジェ」だったのです。

またまたこれも「フレンチ・ブルー」のマシンで「フランス愛」満載です。

スポンサーはフランスのもう一つの有名なタバコ「ジタン」。

オーナーのギ・リジェは時のミッテラン大統領と懇意であり、

またまた政権と結びついたナショナルチームの様相です。

リジェのプラモデルも作りました。フランス、エレール社製1/12。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ、この「リジェ」もマトラ撤退後、

またぞろフォード・コスワースDFVを積んでから成績アップするという・・・・。

なので、このモデルはフォードエンジンを積んだリジェJS11フォード。

個人的にはF1で5本の指に入るカッコ悪いマシンです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただし、このマシンは2年間に5勝をあげ、これはリジェの通算勝利数9の半分以上にあたる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 タバコメーカーの「GITANES」のデカールは当然はいっていなかったので、

パソコンで自作しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もともと、フランスには中国の「中華思想」に似た、

ヨーロッパの中心はフランス、みたいな発想が根強くあるわけです。

だが、戦争ではドイツに歯が立たなかったし、

F1ではイギリス、イタリア勢にほぼやられっぱなし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フランスでF1といえば、最も成功しているのはルノーであり、

フルコンストラクターとして通算35勝、

エンジンコンストラクターとしては、

フェラーリの225勝、フォード・コスワースの176勝に続く

歴代3位の168勝というのは素晴らしい。

(ホンダは72勝で5位だが、4位にメルセデスが160勝とルノーに迫っている。)

なにしろ当初はルノーと言えばターボ、ターボと言えばルノー的な

ターボ時代の申し子でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ルノーは他のフランスメーカーと違ってフレンチブルーではなく、

ムカシから一貫してメーカーカラーのイエローを基調としたマシンが多いのも

興味深いですね。

(ベネトンの時のブルーはスポンサーのマイルドセブンの青です。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ルノーはその後、エンジンサプライヤーとしてF1で大活躍。

なんといってもこのマシン。

アクティブサスペンションとルノーV10で

ホンダから王座を奪い取ったウイリアムズFW14B。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 駆るのはサーキットの荒法師(ナツカシー)ナイジェル・マンセル。

1992年に全16戦中9勝を挙げ、ドライバーズチャンピオンをとるとともに

チームメイトのパトレーゼの1勝と合わせて年間10勝で

コンストラクターチャンピオンをチームにもたらした。

ポールポジションに関してはカナダGP以外の15戦で

すべてこのクルマが最速であった。

だが、むろんこのクルマにもフレンチブルーの面影はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なので、フレンチブルーのマシンはF1に関しては、

どうも「強者のイメージ」からはほど遠い印象です。

その後、1996年の雨のモナコでオリビエ・パニスが

リジェに最後の勝利をもたらしたマシンはフレンチ・ブルー。

このときのエンジンサプライヤーは無限ホンダで、

この1勝は無限ホンダにとってもオリビエ・パニスにとっても

唯一のグランプリ勝利となった。

ワタシなどは日本製エンジンの勝利を喜んだが、

フランスタバコ「ゴロワーズ」スポンサーの

フランス人ドライバーによってフレンチブルーのマシンが勝ち得た勝利は

愛国心の強いフランス人にとってはなかなかに歴史的なものでした。

これが日本製エンジンでなくルノーエンジンだったら完璧だったのか。

ただし、ここに登場したフランスのマシン、

シャシーのみ、エンジンのみを含めて

ガソリン/オイルスポンサーはすべて「elf」、

フランスの石油メーカーであることはまた興味深い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな、弱っちいフレンチブルーのマシンですが、

ただ、個人的には「ナショナルカラー」のマシンは大好きなので、今後も期待。

ホントは日本のナショナルカラーであるグランプリホワイトの

ホンダのマシンに走ってほしいのだが、

トロロッソ~レッドブルはスポンサーカラーからまず、期待できませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 F1はまさにヨーロッパの文化なので、

これを調べるといろいろなヨーロッパの歴史、文化がわかるので

実にオモシロイです。

 

 

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