ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2015.10.27

チューブ留置後の耳漏についてのご質問

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はじめまして。子どものことで困り果てていろいろ調べていてここにたどり着きました。7/30日にアデノイド切除とチューブ置換の手術を受けました。その後、何度か急性中耳炎による発熱などがありました。今は、耳だれはありますが落ち着いています。菌の培養も何度かしましたが菌は検出されなかったそうです。アレルギーからくるものかもしれないということでここ一カ月は点耳薬とアレルギーに対する服薬を継続しながら週に1回の通院を続けています。次回は血液検査をすると言われました。先生方もげ耳だれの原因が特定出来ないようです。片耳からは血のような耳だれも出てきます。先生から助言をいただけたらと思いコメントさせていただきました。よろしくお願いしますm(_ _)m

 

 

今日、久しぶりに発熱。耳だれも増えました。はなも詰まっていて出てこないようです。どうしてあげたらいいんでしょうか?本当に悩んでいます。

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 以上の様なご質問いただきました。

 

 

 

 

 大変ご心配ですね。

 

 

 

 

 ご質問に正確に答えるにはいろいろ情報が足りないですし、

実際に診察していないので的確なお答えはできません。

 

 

 

 

 

 そこでチューブ留置術後の耳漏に対する当院の一般的な方針をご説明します。

 

 

 

 

 まず、耳漏は術後からずっと続いているのでしょうか?

 

 

 

 

 耳漏があること自体が正常ではないので発熱がなくても「落ち着いている」とは言えません。

 

 

 

 

 通常は外耳道に出ている耳漏培養は陰性でも、中耳には菌がいるはずなので、

上咽頭の培養を参考に抗生剤の内服、点耳を行います。

 

 

 

 

 

 その際耳漏の上から点耳をしても中耳には至らないので、

外耳道からチューブの中まで十分吸引管を入れて鼓室内の膿を吸いだしてから点耳します。

 

 

 

 

 

 その際、連日耳浴をするとより効果的です。

 

 

 

 

 

 それでも耳漏が停止しない場合はチューブをいったん抜きます。

 

 

 

 

 

 チューブ周囲に細菌がバイオフィルムを作っている場合があるからです。

 

 

 

 

 

 チューブ抜去後にしばらく穿孔が残りますから、そこで同じように耳浴をします。

 

 

 

 

 

 

 おそらくそれで耳漏は止まりますが

穿孔がそのまま残る場合と、閉鎖してまた浸出液がたまる場合があります。

 

 

 

 

 

 

 穿孔が残って乾いていればチューブ留置状態と同じですからそのまましばらく様子を見ます。

 

 

 

 

 

 

 たまった浸出液が抜けなければ、まず鼓膜切開、それでも再貯留する場合は再チューブ留置を行います。

 

 

 

 

 

 チューブを抜くということはちょっと勇気がいりますが、

あらゆる方法をとっても耳漏が停止しない場合は検討されるべき重要な選択肢だと思います。

 

 

 

 

 

 以上あくまで、当院の一般的な方針で、ご質問のケースにはそぐわないかもしれませんが、

少しでもご参考になれば幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 お大事にしてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

2件のコメント

コメント/トラックバック (2件)トラックバック用URL:

  1. ありがとうございますm(_ _)m
    耳漏は術後から量の増減はありましたがずっと続いています。
    先生からのご説明大変参考になりました。
    明日が通院日になっているので、担当医にも伝えてみようと思います。
    一番辛いのは子ども自身なので私もできる限りのことをしたいと思います。
    本当にありがとうございました。

  2. […] 「チューブ留置後の耳漏についてのご質問」 […]

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