ジンクス克服で三重苦払拭
Jリーグ開幕戦はなんと金曜日の湘南対浦和。
なして、このカード?
これは、誰かの悪意に満ちた采配があるかのようだ。
サッカー界には非科学的な「ジンクス」というものが、
かなり強力に存在する。
スポーツ新聞の格好のネタである。
いわく、①昨シーズンのフライデーJリーグで8試合全敗のレッズ。
いわく、②下位チームの湘南相手に1分け3敗と圧倒的に分の悪いレッズ。
いわく、③ここ数年、開幕戦勝ちなしのレッズ。
ということで、三重苦だそうだ。
しかし、このカードの裏にはこの試合があるのでは。
今季から全試合VAR(ビデオアシスタントレフリー)が導入されるにあたって、
その大きなきっかけになったのが正規の大誤審が問題になったこのゲームであった。
なんか、そのアピールに思えて仕方がない。
ともかく、その「三重苦」を跳ね返すべく臨んだフライデーJリーグ。
残念ながらDAZNで観戦。
そういえばこの3か月DAZNを一回も見ずに受診料だけ払っていた。
いやなことに湘南のスタメンには元レッズの選手が3人、ベンチの梅崎を入れれば4人だ。
いっぽうのレッズは2トップの一角を杉本健勇から興梠にチェンジ。
前回ルヴァンカップで好調だった杉本がベンチにもいないということは、
ケガか何かしたのか?
ともかく、そんな「三重苦」をかかえてのキックオフ。
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2020年J1第1節
湘南ベルマーレ 2-3 浦和レッズ (BMWスタジアム平塚)
(前半 1-2)
(後半 1-1)
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「ジンクス」というものは一見非科学的であるが、
しかし「ジンクス」の多くは人の心に宿る。
その意味では、きわめて論理的、科学的現象だ。
レッズの選手からはこの間のルヴァンカップでのきびきびした動きが消えている。
それにしてもバックスタンドの「レモンガス」という広告バナーが気になる。
いったい何の企業であろうか。
開始わずか6分、元レッズの石原直樹に先制点を食らう。
ああ、やっぱり・・・・(T_T)
しかし、39分、同点弾を叩きこんだのは
2トップで先発した浦和のエース、興梠慎三であった。
今年も頼りになります。
すると、42分に山中のクロスにヘッドで合わせたのは、新外国人レオナルド。
やはりコイツはやってくれそうだ。
ここまでの得点が流れの中からクロスからのダイレクト、というのが
かなりチームにフィットしている印象。
ともかく前半のうちに逆転。
しかし、後半20分、今度はやはり元浦和レッズの山田直輝に同点ゴールを許す。
山田直輝はレッズ生え抜きで、ケガのあと湘南にレンタル、
その後レッズに戻ったが結果が出ず、再び湘南に完全移籍した選手。
うーん、因縁ですね。
そ、そして、さらに因縁の「疑惑の判定」!
レッズDF鈴木のボックス内のプレーに、ハンドの疑い。
初のVAR、さっそく登場。(@_@。
あー、こりゃ、ハンドだわ。
レッズサポも認めざるを得ないビデオ映像でPK。
逆転のピンチ。
蹴るのは新外国人、タリク。
しかし、ナント、ボールはクロスバーに当たって枠外へ。
こうして、逆転を免れたレッズは、逆に85分、
交代で入ったマルティノスがドリブル突破。
右サイドの関根が中央でボールをもらうと、
ボックス内でディフェンダーをかわしてシュート。
これがゴール左スミに決まる。
サッカーでジンクスが大きいのはメンタルなスポーツであるためで、
もし、あのPKが見逃されていたら、
怒りがモチベーションにかわる湘南に、
後ろめたさが萎縮につながるレッズが気おされ、
あるいは失点し、負けていた可能性は少なくない。
それは、「疑惑の判定後の逆転負け」というシンクス通りの
前回の試合の展開であった。
ゆえに正確なジャッジにもとづいた展開が、この得点につながったともいえる。
かくして、「三重苦」は払拭された。
新たな、ジンクスが生まれるか。


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