ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2020.07.17

アンサング・シンデレラは薬剤師さんのドラマ


 病院薬剤師を主人公にしたドラマが始まる、

というので昨夜、その第1話を見てみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 従来は医療ドラマに対して拒絶反応があったワタシですが、

海藤尊先生のバチスタシリーズ以降、

アレルギーが脱感作(?)され、

お伽話としてみることができるようになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 薬剤師が主役、というのは多分初めてかと思われますが、

実際に見てみて、やはり無理のある設定、

極端にキャラクター付けされた登場人物、

荒唐無稽な展開もあって、

これじゃまるでマンガじゃん、

と思ったら、原作はどうやら本当にマンガだったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 スポンサーが大手調剤薬局だったりして、

コマーシャルもいっぱい入っていて

やはり商才という点では薬剤師>>歯科医>医師という序列なんですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 病院薬剤師さんが、今、どんな状態なのかは知りませんが、

ワタシが病院に勤務していたときは薬剤師さんとは

あまり、このドラマのようなかかわりはなかったような気がします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 薬剤師さんとの接触は、

たいがい薬局から電話がかかってきて、

「先生、〇〇さんの処方せんの2番目のクスリ、なんて書いてありますか?」

当時は処方せん手書きだったので、

字が汚くて読めなくてスイマセン、

といつも恐縮していたような気がします。(>_<)

今は電子カルテなので、それはないでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ドラマのストーリーの根幹にあるのは、

薬剤師は常に医者の指示によって仕事をするのだが、

アホな医者、性格の悪い医者がいて、

まったくたまんねーよ、という話です。

たぶん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「アンサング」とは

「ほめたたえられない、称賛を浴びない」という意味だそうです。

たしかに医者に比べて、

患者さんに直接感謝される機会は少ないかもしれませんが、

逆に何かあった時に責任取らせられるのは医者なんですけどねー。

称賛についてもも、最近は「治って当たり前」という感じなので、

むしろ悪口やバッシングや訴訟の心配の方が多いですけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちょっと前に放射線技師を主役に据えたドラマがあって、

やっぱり、バカな医者のもとで仕事するのは、

やってらんねーぜ、という趣旨が垣間見え、

薬剤師といい放射線技師といい、こいつらたまってんなー、

という印象は、妻と一致しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 じゃあ、実際はどうなのか、と言えば、

けっこうそれは「あるある」なのではないかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 放射線技師さんの方は、どうなのかよくわかりませんが、

薬剤師さんに関しては日々医者の処方箋を受けていて、

ストレスがたまるのではないかということは

容易に想像がつきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 用法用量の間違いや、30日処方しかできないクスリが60日出ていた、

なんていう場合は、医者に連絡して疑義照会をすることができます。

だが、その一方、

どう考えてもこのクスリ効かないだろう、とか

このクスリの組み合わせはないでしょう、

この症状にこのクスリかよ、

といった処方内容に対しては、

その用法が保険で決められた用法用量にあってる限り、

つまりは保険で切られない限り、

医者にクレームをつけることは通常ありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 風邪に対し、

PL顆粒1包、ロキソニン1錠、クラビット100mg 1錠を1日3回、

頓服でカロナール内服、

なっていうトンデモ処方をしてくる医者もいますが、

薬剤師さんはモヤモヤしながらクスリを詰めるだけです。

(さて、この処方のマズイ点はどことどこでしょう4つ挙げなさい。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 耳垢を取るたびに外耳道傷つけて抗生剤の点耳を出す耳鼻科医、

風邪の子供全員にマクロライドの抗生剤を出す小児科医、

治らない耳鳴りにストミンやメチコバールを何か月も出す耳鼻科医、

乳幼児の鼻かぜに全員ステロイドの点鼻を出す小児科医、

スギ花粉症の患者さんにセレスタミンを2か月分出す内科医、

オレが薬剤師だったらストレスで、どうかなりそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おまけに、患者さんは良くなると

薬が出なくなるので薬局に行かないため、

治って良かったですねー、というヨロコビが共有できません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 耳鼻咽喉科で半年間外耳炎の治療したが、

抗生物質や点耳薬をとっかえひっかえ出されているのに治らない、

ということで、2週間前に来院された患者さんがいました。

耳漏の培養をとったところ、

1週間後にちょっと特殊な耐性菌が培養されました。

それに従って、別の抗生剤を出したら1週間できれいに治って

患者さんには驚きとともに感謝されましたが、

治っちゃえば、もう薬は出ません。

1週間前に、普段使わない抗生剤が出たなー、

耐性菌だったのかなあ、と思って薬を調剤した薬剤師さんですが

(推測です。何にも考えず調剤した可能性もありますが、

ウチのところの薬剤師さんですからそんなことはないでしょう)

その結末を見られないのはカワイソウですね。

長いこと悩んでいた病気が治った時には、

治療にかかわった側もホントに嬉しいものですから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、ドラマの方はツッコミどころ満載ではありますが、

石原さとみさんの女優力で、楽しく見ました。

石原さんは「シンゴジラ」で知った女優さんですが、

さすがに存在感があります。

アタマ良いんだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それにしても放射線技師さんが主役だったり、

薬剤師さんが主役だったり、

このあいだは製薬メーカーのMRさんのドラマもあったようです。

なんで、いまだに耳鼻咽喉科医の話はないんじゃあ。😡

 

 

1件のコメント

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  1. PL顆粒1包、ロキソニン1錠、クラビット100mg 1錠を1日3回、頓服でカロナール内服、
    さて、この処方のマズイ点はどことどこでしょう4つ挙げなさい

    → クラビット 風邪に抗生物質は必要ない。
    ロキソニンとカロナールが重複している?
    そもそも、風邪に薬は必要ない?

    素人には、これしかわかりません。答えをご教示ください。

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