ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2018.04.07

なぜ内科・小児科で良くならない花粉症が耳鼻科で良くなるのか?

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 2018年シーズンのスギ花粉症は総飛散数はまだわかりませんが、

少なくとも飛散の時期や、曜日との兼ね合い、前年までの少ない花粉量など、

さまざまな要因がミックスされて有症花粉患者さんの数はおそらく過去最高レベルかと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな中で今回のブログ、

「なぜ内科・小児科で良くならない花粉症が耳鼻科で良くなるのか?」

まるで新書本のタイトルみたいですが。(^^;)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 花粉症に関していえばレーザーなどの季節前手術を除けば、

耳鼻科にしかできない治療、耳鼻科にしか出せない薬、

というものはほぼ存在しません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 では、内科で良くならない花粉症が耳鼻科で良くなるのはナゼか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、まず第一に「花粉症に対する認識と指導が違う。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これは、あくまで一般論で、

内科・小児科医であっても花粉症に対して真剣に取り組んでいる先生もいるでしょうし、

耳鼻科医でもテキトーな先生もいますけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 例えば、内科で「ワタシ花粉症なので、クスリください。」

といったとき、内科の先生はどれだけの検査、問診をするでしょう。

そしてまた、花粉症の時期に必要とされる生活態度や

日常生活に対する注意、制限などをどれだけ指導するでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ああ、じゃあ、花粉症の薬出しとくねー。」

で、すんじゃう先生も少なくないのでは。

せいぜい「眠くなるほう?」くらいは訊くかもしれませんが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 もし、糖尿病専門医のもとに糖尿病が疑われる患者さんが来院したのであれば、

まず患者さんの血糖値やHbA1cなどを測定し、

食生活や職業、日々の運動や睡眠、家族環境なども詳細に問診し、

合併症や既往の疾患についてチェックし、

患者さんの糖尿病の程度や状態を把握したうえで、

最も適した薬、治療法を選択します。

さらに薬を出して終わりではなく、

日々の生活でやってはいけないこと、毎日心がけること、を指導し、

今後の治療の見通しや、症状の注意事項を説明するのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 耳鼻科医は花粉症の患者さんに専門医として同じようなことをしています。

花粉症は糖尿病などと同じく、

個々の患者さんの特徴をよく知り、

それぞれの人にあった治療と生活指導が大変重要な病気です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第2に耳鼻科医は薬の選択についても眠くなる、ならない、

強い、弱い、あるいは薬の効果の持続時間(半減期)などの

知識、情報をかなり豊富に持っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最近はお薬手帳なるものがあるので、

内科や、小児科の先生が出されている処方がわかりますが、

ガイドラインにのっとった処方をしてる先生もそれなりにいらっしゃいますが、

なかには、おやおや、とか、うーむ、とか、ああ、残念、とかならまだしも、

どひゃ―――、というような薬の出し方をするツワモノもいらっしゃいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 印象としては内科・小児科の先生は「花粉症はこの薬」と決めている方が多いようで、

症状によって抗ヒスタミン剤を使い分ける、という先生は少ないようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なので、症状がどんどん悪化するのに

2週間ごとに毎回クラリチンしか出さないようなかわいそうなケースとか、

逆に最初っからセレスタミンだけ毎晩飲む、

というようなトンデモ処方が出てきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 薬を変更する場合でも、患者さんのお話を伺うと、

この薬が効かないので、といったらこっちの薬に代えて出されました、

なんてのがあって、見てみると逆に弱い薬に変更されていたりなんてことがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 面白いのは内科・小児科にかかっていて良くならないので耳鼻科にかかる患者さんは

今シーズンなど非常に多いのですが

皆、患者さんの自己判断で来院されており、

うちでは手に負えないからと耳鼻科に紹介状を持ってくる患者さんが一人もいないことです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 扁桃炎などでは時々いるんですが、花粉症では皆無ですね。

是非、遠慮なくご相談くださいね。(^^)v

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 強い薬から弱い薬に代えられた患者さんが、

症状が悪化して耳鼻科にかかるわけですが、

たいがい患者さんはそのことを内科の先生に報告しませんから、

内科の先生は、あの薬が効いたのだな、と、ますます誤った認識を深めるのかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第3に耳鼻科医は直接鼻を診て診断できるということ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 コレはかなり大きい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 先の2項目については耳鼻科、内科を問わず、

花粉症に真剣に取り組んでいる先生ならば、

実践できる、あるいはできている問題です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし、鼻の中を見るのはムズカシイ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 例えば、鼻が詰まります、という訴えの患者さんの場合、

話だけでは鼻詰まりの状態がわからない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 濃い鼻汁で詰まっているのか、

鼻くそが固まって詰まっているのか、

粘膜が充血して腫れて詰まっているのか、

粘膜が蒼白に浮腫状になって詰まっているのか、

鼻茸(ポリープ)ができて詰まっているのか、

はたまた

患者さんは詰まっているというけど、実際にはほとんど詰まっていないのか(!)、

これは鼻を診れば一発で分かりますが、

耳鼻科医でなければなかなかムズカシイ。

当然、出す薬は違ってきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 また、薬の効果についても患者さんの訴えとともに

鼻の中の所見の変化をみれば、

客観的に評価することが可能です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第4としては、耳鼻科は副鼻腔炎や中耳炎といった花粉症の合併症を見逃さず、

そしてきちんと治療することができる、という点。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 子供さんが長引く鼻閉のため知らないうちに滲出性中耳炎になっていたり、

長引く発熱の原因が急性中耳炎であったり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さらに、花粉症の経過中に副鼻腔炎を併発するケースは

特にこの時期、子供さんだけではなく大人にも多く見られます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その場合、花粉症の治療だけでは症状は増悪する一方です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなわけで、重症の花粉症患者さんを診ながら

つくづく耳鼻科医で良かった、と思う今日この頃ですが。

でも、早く終わらないかなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ああ、もうひとつ耳鼻科で良くなる例。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 内科にかかってなかなか良くならないので耳鼻科にかかったが、

そのころから、時期的に花粉の飛ぶ量が減ってきたので良くなっちゃった、

というのも中にはあるでしょうね。(^O^)/

 

 

 

 

 

 

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