ハックニーダイアモンズ
ちょっと前に、ローリングストーンズの18年ぶりのニューアルバム
「ハックニータイアモンズ」をようやくCDで購入した。
過去のローリングストーンズのオリジナルアルバムは
すべて持っているこのワタシが、
昨年10月に発売されたこのアルバムを、
なぜここまで買わなかったか、というのは
何となく、であったが、
その何となく、を分析してみた。
まず一つは、最近ずっとCDを買ってない。
音楽は毎日聴いているが、
もっぱら聴いているのは過去に買ったCD。
欲しいCDはもう全部持ってるし、
現行のアーチストで「新譜」を買いたい、
と思わせるようなモノがないため。
最近はネット通販で買うのでCDを買うときは
何枚かまとめて買うのだが、
そのタイミングがなかった。
もう一つは、音楽の聴き方そのものを
もうそろそろCDから、アマゾンミュージックやアップルミュージックのような
いわゆるストリーミングにすべきではないか、と思案してるところだったから。
ただ、現状に満足してるので、
どうもストリーミングまで踏み出せずにいるので、
とりあえず、ということでCDを購入した次第。
もう一つは、昨年秋にワタシのバンド
「C5-dips」のベーシストが脱退し、
同時に指のケガでバンド活動ができなくなったので、
ストーンズ熱が冷めていたのが、
ここに来てまたギターが弾けるようになり、
新ベーシストが決まってバンド再開の目途が立ったため、
ということもあり。
アルバムの印象は、
ムカシからのストーンズファンを十分に満足させるものでした。
あー、これこれ、この音がストーンズだよなあ、カッコイイ。
言い換えれば、今の音ではない。
時代的にはアルバムでいうと「スティッキーフィンガーズ」から、
「メインストリートのならず者」あたりのスタイルっぽい。
当初、ブルースからスタートしたローリングストーンズは、
その後60年代後半のサイケデリックムーブメントの洗礼を受け、
「サタニック・マジェスティー」や「ベガーズ・バンケット」
といったアルバムを発表する。
その後アメリカのサザン・ロック、カントリーミュージックを融合させた
独自のロックンロールを確立していった。
それが「スティッキーフィンガーズ」周辺の時代である。
その後も時代の流行に乗ってディスコサウンドを取り入れた「ミス・ユー」や
ヒップホップの影響を受けた「アンダーカヴァー」などを発表。
常に時代の音楽を呑み込んでいった彼らであるが、
ここに来てさすがに歳とって、いまさら今風の打ち込み、
DTMをやるわけにはいなない。
っていうか、それはストーンズファンの聴いてない音楽だから、
それやられちゃうと、もうダメ。
ファンはついていけないでしょう。
つまりストーンズも、そのファンも
もはや音楽的には現役ではない、ということだ。
ワタシの買ったのはライブ盤のついたライブ・エディションであったが
そのライブを聴くと、そのことがよく分かる。
かつての楽曲と、今回の新曲が実にシームレスに演奏される。
その音楽性に全く違和感はない。
もはやユネスコの世界文化遺産に指定されてもいいのでは、
というこの新しくて古いニューアルバムでした。
当分、毎日聴きます。
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