ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

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2008.04.08

点鼻薬にご用心

 朝からじゃんじゃん雨[emoji:v-279]が降り、久々に落ち着いた外来です。
特に、栃木県は、今日、始業式なので午前中は、ついに待ち人数「0」が出ました[emoji:v-363]
 しかし、最近来る患者さんで、こんな方がいます。
「花粉症で、市販薬でしのいでいたのですが、ここの所鼻づまりがとれなくて・・・。」
鼻を、ずびずびしながら、訴えます。[emoji:v-400]
 もしやと思ってたずねます。
「点鼻薬、使ってますか、市販の。」
「ええ、もう手放せなくて・・・。」
 ああ、と外来に流れる、ため息に似た空気。
もう、職員みんなも、この人の鼻づまりの原因がわかっちゃいました。
まあ、門前の小僧何とやらではないけど、診察しなくても、医者でなくても診断がついちゃうんです。
 そうです。市販の点鼻薬を連用することによってもたらされる鼻づまりなのです。
 市販の点鼻薬はすべて、血管収縮剤という成分が含まれています。
鼻の中は血流が豊富で粘膜下の浅いところを走っているので、血管収縮剤によって、鼻づまりは劇的に良くなります。
しかし、血管は流れないと困るので、4~5時間立つと血管が再開通して、一時的に血管が拡張して
また、元に戻ります。
それが、連用すると、だんだん収縮がうまく行われなくなって、拡張だけが残るようになります。
 一般に1週間連用すると、確実にこの副作用が出ます。 患者さんは良くならないので、どんどん点鼻薬をつけると、ますます鼻づまりがひどくなります。
使えば使うほど、悪くなるという、恐ろしいことになってしまうのです。
まるで、麻薬か覚せい剤みたいです。
 よく見ると、点鼻薬の添付文書には「連用しないこと」と、ちっちゃく書いてあるはずです。
でも、知らない人がほとんどです。
 具合が悪いのは、お医者さんでも、この事実を知らない人が結構多いということです。
なかには、耳鼻科医でもよく知らない(と思われる)人がいます。[emoji:v-388]
 5月、6月になってもこの手の人が来院します。今年は結構多いんだろうなー。
 治療は、点鼻薬をやめることです。皆さん、半信半疑ですが、1週間後、うそみたいに良くなります。
もちろん、もとの鼻づまりの原因のアレルギー性鼻炎とかの治療をしなければなりませんが、
調べても、スギ花粉症だけっていう人が6月ごろにきた場合は、薬やめるだけでよくなっちゃうので、バカみたいです。
 ただ、長びく鼻づまりから、蓄膿症になっちゃってる人も結構多いので(今日の人もそうだった)
ご注意ください。

 知らない人に教えてあげましょう。[emoji:v-319]


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2008.03.31

あいさつは基本

 当院にかかっている子供を持つお母さんは、気がついているでしょうか。
開院以来、一貫して、やっていることがあります。
 それは、私は診察前に、必ず親でなく受診する子供さんに向かって、あいさつをすることです[emoji:v-283]。
 とりあえず、本人は、わからない0歳でもします[emoji:v-511]。2歳3歳の子も良くわからないでしょうが、
お母さんではなく、必ず子供さんに向かってあいさつをします[emoji:v-205]。
 それは、私はこれから、あなたの診察をするんだよ、ということを、子供さんにわかって欲しいからです。お母さんに、むりやり連れてこられても、それはあなたのためなんだよ、ということを感じて欲しいからです。
 耳鼻科かかるのやだよねー[emoji:v-292]。
 でも、私だって、あなたを、いじめるためにやってるわけではないし、
お母さんのために治療しているわけでもない。
 痛いことも、苦しいこともあるかもしれないが、それはみんな、あなた方を助けるためにやっている。
 だから、お母さん方にも子供に安易に謝らないで欲しい。
たまにいますが
「あー○○ちゃん、ごめんね、ごめんね。」
何も悪いことしてないんだから、これはやめましょう。
子供は、理不尽なことをされていると感じ、被害者意識を持ちます。
もっとひどいのは
「あら、あら、××ちゃん、先生が、痛くしたのねー、悪い先生ねーあー痛い、痛い。」
だから、俺は別に悪いことしてないから[emoji:v-404]。
 もうひとつ、だますことはやめましょう。
「今日は、お母さんがかかるんだからね。」
と、子供をだましてはいけません[emoji:v-427]。
 一方、
「この子は、鼻の処置がいやでいやで、かかりたくないといってるので、できればしないでください。」
というようなことは、どんどん言ってください[emoji:e-326]。
必ずしも必要なければ、そういったことはしませんし、
どうしても必要ならば、子供に説明します。
 子供は、一個の人格ですし、親の付属物ではありません。
だから、あいさつは、基本です。
 別に、急にこんなこと書いたからといって、今日来た患者さんで何か思い当たることがあった、というわけでは全然ないのでご安心を[emoji:e-461]。
 「薬終わる頃来てねー。」
といわれて、親の都合で、受診するのを忘れて中耳炎が悪化しちゃったときは本気で、子供に謝ってください[emoji:v-16]。


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2008.03.29

来週から土曜日は半日です、ごめんなさい

 ホーム・ページ、外来で告知していますが、来週から土曜日の受付は、午前中のみ になります。
 理由はいくつかありますが、仕事大変なので、というのが、一番の理由かなー[emoji:v-394]。
 このままでは、過労死してしまう、と、マジに思うことがあります。
死なないまでも、脳梗塞やなんかで、突然倒れたらどうしようと思います。もうすぐ49歳、来年は50かー。
 ウチの、オヤジも57歳で急死したけど、ありゃあ、過労だな。
 もうひとつは、(世間的にはこれが第一の理由と、思われていて、自分でもそうかもしれないと思わないでもないのですが)Jリーグ[emoji:e-219]が土曜開催が多いとこ。昨シーズンも、臨時休診なんかで、皆様にご迷惑をかけましたが、最初っから、土曜日午後休診なら、混乱も少ないのでは?(って、自分の都合じゃん)[emoji:v-388]
 昨年の最終戦なんか、私、待っている患者さんと一緒に、赤いレプリカ着て待合室でテレビ観戦してました。ハーフ・タイムだけ、診察してました。
とんでもない医者とお考えでしょうが、これも医療ミスを防ぐためです。優勝がかかってるゲームが行われているのに、冷静に診察なんか、できっこないです。
 第3の理由は、4月から診療報酬が改定になり、土曜の午後は、時間外加算みたいのが加わって
患者さんの負担が増えるみたいです。開業当初は小中学校の土曜休みは隔週だったけれど、
今は毎週なので、午前中に来たほうが、お得です。12時までに来院してくださいね。
 昨年、患者さんの少なくなる7,8月に試験的に土曜半日を導入したのですが、大きな混乱もなかったので、今回の決定に至りました。
 楽するんじゃねえ![emoji:v-412]
と、お怒りのお声もありましょうが、ここはひとつ、院長が、少しでも長く皆様のお役に立てるためですので
(なんか、こう書くと、俺、相当弱ってるみたいだけど・・・)
また、今までどおり、急患の方の対応もできるだけしていきますので、よろしくご容赦のほど、お願いいたします。
   
 ・・・・・・さーてと、Jリーグの日程は、どうかなっ[emoji:e-291]。
4月5日(土)vsジュビロ磐田かー。静岡県のエコパスタジアム[emoji:v-263]まで午後1時に着くのは、午後休診では、ちとムリか・・・[emoji:e-263]。


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2008.03.29

群馬花粉症事始(ぐんまかふんしょうことはじめ)

 中耳炎、副鼻腔炎、花粉症は、サード・ウェーブの方が、多数来院されています。
(サード・ウェーブについては、過去ブログセカンド・ウェーブを参照のこと。)
 桜の花が咲いたので、スギ花粉はあと2週間内外ですが、ヒノキはこれから増えますから要注意です。
スギとヒノキの花粉は、顕微鏡で見ると良く似ていて、てっぺんに突起があるかないかくらいの違いです。
スギ花粉症の方の4割程度がヒノキも合併していると思われますので、油断はできません。
 さて、実はナニを隠そう、群馬県で、最初にスギ花粉の測定を始めたのは、私です。
 今を去ること20数年前、私は群馬大学の耳鼻咽喉科学教室のアレルギー研究班に属していました。
当時、教室はハウスダスト、ダニなどの通年性アレルギーの研究が主体で、スギ花粉症には取り組んでいませんでした。
私は当時のアレルギー班のボス、I村先生(女医)に訊ねました。
「先生、何でウチは、花粉症やらないんですか?」
「あのねー、小倉さー、ありゃ毎日のスギ花粉の個数がわかんないと検討できないんだよー。」
「それって、どこに訊けば、教えてくれるんですか。」
I村先生(女医、バットマンに出てくるジャック・ニコルソン演じるジョーカーに似ている)は答えました。
「なーに言ってんの、そんなもん、群馬あたりじゃ、どっこも数えてないさー。」
 今でこそ、花粉情報は天気予報で必ず出てきますが、当時は、テレビでも新聞でもそんなコーナーはありませんでした。
てっきり前橋地方気象台にでも問い合わせれば、すぐわかると思ってましたが、とんだ見当違いでした。
そういえば、どこにもそんな情報出てないや。
(余談ですが、当時、私は医局のレクリエーション係を何年かやっていたので、春になると前橋地方気象台に問い合わせて、
桜の開花状況、天気の情報をチェックし、医局のお花見の日時を決定する立場にありました。
教授から婦長から全員参加の会ですので、失敗は許されません。)

 「いっちょ、俺がやってみるか。」
 というわけで、いろいろ資料、文献を集めて花粉収集法、染色、カウントの仕方、手探りで始めたわけです。
花粉のカウントは、今は光電管とかレーザーとか使って自動カウントできるようですが、
当時はもちろん、一個づつ数える
花粉収集機といっても、金属の円盤が2枚あってその間にスライドグラスを置く台があるだけ。
ダーラム型という固定式の奴とTSロータリー型という風向きによって回転するタイプがあるようだ、なんてことがわかりました。
で、資料をまとめて、教授を通して、研究予算を請求。この花粉収集機、何故か東京の名もない町工場みたいなところで作ってるみたいで
高いほうのTSロータリー型でもたしか3万円程度だったので、すぐ予算は下りました。
(ところでTSって何だったんだ。何かIHクッキングヒーターみたいだけど。)
 んで、いろいろ準備をして、大学の臨床研究棟の8階の屋上に、花粉収集機を設置したわけです。
私が、自らロープを張って固定しました。
 そして、いよいよ、花粉の収集、カウントを始めました。
毎朝8時に屋上まで行き、ワセリンを塗ったスライドグラスを交換します。もちろん、雨の日も雪の日も。
夜、仕事が終わった後、それを染色し、顕微鏡で見てカウントするのです。
休日は、当直の先生にお願いして、私の第4研究室においといてもらいます。
 いつからはじめるか、考えましたが、1月15日の成人の日(昔は日が決まっていた。)の翌日から始めたように記憶しています。
 さて、わくわくしながら、初日のスライドグラスを染色し、顕微鏡で覗きます。
・・・ゴミばかり・・・
まっ、そりゃ、そうだ。まだ1月だ。
で、次の日も
・・・ゴミばかり・・・。
前橋の1月といえば、冷たいからっ風がびゅうびゅう。毎朝、スライドグラスを交換に屋上に行くんだけど、寒いのなんの。
でも来る日も来る日も
・・・ゴミばかり・・・。
こりゃ、萎えるわ。
何か、染色法とか、間違ってるんではないかと思い始めた、いーかげんいやけがさしてきた2月のある日。
「おっ、こっ、これはっ!まさしくスギ花粉ちゃんではないかー!」
そこには、本やなんかで見たことがある、紛れもないスギ花粉がにっこり微笑んでいたのであった。
(いや、微笑まないけど)
「やったー。」
と、思わず叫んでました。
翌日、顕微鏡を覗くとさらに多くの花粉が。
「おおっ、あるあるある。」
そして次の日は、視野一杯に多数の花粉が。
「おー、記録更新じゃ。
しかしなおもさらに花粉は増える増える。
「うえー、数えられねー。
何しろ、先に述べたように、花粉は目で見てカウンター(あの、指で押して、入場者数なんかをカウントする奴)
で、カチカチ数えるわけだ。
あまりの花粉の多さに、乗り物酔いのような気持ち悪さが。
昨日も、今日も、明日も。いつ果てるともない、花粉の嵐。
毎日、顕微鏡に向かいカウントするのがゆううつ
そして、やっと、減ってきたかなーと思っていた頃。
「あれれ、なんか今日は、やけに多いぞ。」
よくみると
「げっ、花粉に突起がねえ。こいつらは、ヒノキやろーだー!」
ひょえー、まだまだ続くのかー


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2008.03.25

保険改正

 4月から保険制度が改正になる(らしい)。
私は、この辺のこと、非常に疎くて、優秀な事務員にまかせっきりである。
 大体、文章を読んでも、さっぱり意味がわからない。そこに書いてある文章は、確かに日本語のようだが、私程度の読解力では、さっぱり理解できない。(おかしーなー、国語はずっと5だったんだけどなー。[emoji:v-388])
 老人医療も変わるらしい。何だこの「後期高齢者」って。聞いたことない日本語だ。
件(くだん)の優秀な美人事務員に言わせると
「これって、絶対、天下りだと思います。」
何か新しい組織ができて、保険証も、管轄も変わるらしい。
「きっと、人件費とかもいっぱいかかって、官僚やなんかが、甘い汁を吸うんです。[emoji:v-359]」
ナニが、どう動いているのかはわからないが、彼女の怒りは、納得できる。
 保険改正に伴う、膨大な、設定変更を、受付のコンピューターに打ち込むのは、彼女たちなのだ。
毎晩、遅くまで、残業になることだろう。それも、この花粉症の嵐の真っ只中に! 私にしろ、そのソフトを半ば強制的に買わされるわけだから、被害者である。
コンピューター会社も、甘い汁吸ってるぞ。
 そもそも、国民健康保険制度はすごくいい制度だと思うのだけど、一部の心無い医療経営者のために、存続の危機に瀕している。
 医者も悪いんだよ。
 薬漬けや、検査漬け、いらない注射を打ちまくり、あくどく儲ける医者が、いるわけだ。
 以前、70歳以上の高齢者は、外来、無料だった。その頃、信じられない話を聞いたことがある。
ウチにかかっていた患者さんが、内科医院でCTスキャンを撮ったのだという。
「あれ、○○さん、どっか悪かったんでしたっけ?」
「いや、内科のいつもかかってる先生が、『○○さん、今月から70歳で医療費タダになるから、一度CTでも、撮っておこうか。』って言うんで、撮ったんさー。『何にもない。きれいだよー』って、言われたんさー。」
「・・・・・(絶句)。」[emoji:v-12]
こんなことやってりゃ、保険は崩壊するに決まってるよ。
 でも、あそこの先生は、いっぱい薬をくれる、すぐ注射をしてくれる[emoji:v-15]、なんて喜んじゃうお年寄りがいるのも事実だ。
 今、子供の医療費が一部無料で、でも自治体によって対象年齢が違う(?)んだよね、確か。
で、私は、あえて、どこが何歳まで無料ってのを知らないでいる。(不勉強の言い訳では、ないぞ。)
それを、知ると、何かそれにとらわれそうで、ニュートラルな診療がしにくくなる気がするので。
 以前、急患で日曜日に来た患者さんのお母さんに、診察が終わって
「今日、休みだから、お会計は、今度のときでいいです。」
と言ったら
「えっ、お会計、かかるんですか?」
と訊かれて、あせった。いつもウチにかかってる子供だったので
「いつも、ないんでしたっけ?[emoji:e-263]」
と、間抜けな質問をしてしまいました。
 ともかく、事務の皆さん、がんばってください[emoji:e-51]。あとで、何かおいしいものでもご馳走しますので[emoji:e-146]。


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2008.03.24

骨の折れる仕事

 この間の土曜日で連続200人オーバーはやっと途切れ、一山超えたかなーと思いましたが、
また本日200人越えで、この半月ずっとこんな感じですね。やれやれ。[emoji:v-292]
 今日最後の患者さんは、時間外(でも続いちゃってるけど)の魚の骨。あー、もうみんな、晩飯食ってるのかー。腹減ったなー。
 そういえば、研修医の頃、大学の当直なんかをするわけですが、もっともいやだったのが鼻出血魚の骨でした[emoji:v-404]。急患では、耳が痛い、熱が高い、呼吸が苦しい、鼻が殴られて曲がった、10円玉を飲み込んだなど、いろいろな患者さんが来るわけですが、鼻血と骨は、その場で結果が出ます。
 患者さんの症状によって、緊急手術が必要ならば、待機の先輩医師を呼ぶわけですし、まず薬を出して、また明日来てくださいということもできる。状態が、かなり悪ければ、とりあえず入院させて経過を見ます。
 その点、鼻出血も、重症なら入院ということもあるわけです。
 一方、魚の骨は困ります。何しろ、原因は、はっきりしてるので、診断も何もありません。患者さんとしては、早くとって楽にしてくれ、というわけです。取れなくて困るということはほとんどありません。
見つからないのが困るのです。魚の骨くらいではレントゲンに写りません。
 患者さんは、軽く考えていますから、先輩の先生が来るまで待っててくださいというわけにも行きません。また、そんなことで、呼び出すわけにも行きません。
 でも、新米医師[emoji:v-116]には、なかなか見つからないものなのです。
 やはり、何回も見ていると、カンやコツもわかってきて、意外とあっさり取れるものです。最近、視力はどんどん落ちているのに、あー昔は、こういうの見つかんなかったろうなーと思うものがすぐ見つかります。もちろん、顕微鏡や、ファイバースコープなどのアシストも大事なのですが、どこを探せばいいか、ということがわかるようになってきます。
 以前、病院にいたころ、夕方、魚の骨の異物の方が来ました。午前中、内科の病院にかかったら
血液検査から、レントゲンまで撮られて、見つからず耳鼻科に行くようにいわれてきたそうです。
外来で、ちょっと見てすぐ取ってあげました。患者さんは喜んでいましたが、午前中のあの、高額な診療代は何だったんだ、と嘆いていました[emoji:e-443]。
 まあ、この場合は、患者さんの病院の選択ミスですが、医療技術の低いところのほうが、報酬が多くなるという、保険診療の矛盾もありますね。
 最後に、興味深い話を。
 2-3年前、夜、当院に急に耳が痛くなった3歳くらいの子が急患できました。
「風邪はひいてましたか?」
「いいえ。」
「鼻水出てました?」
「いいえ。全然。普通にご飯、食べてたんですが、急に耳を、押さえて泣き出して、大騒ぎなんです。」
この時点で、ムムムッと思ったわけです。
一応、両耳を見て
「んー、中耳炎はありませんねー。ところで、おかず何でした?お魚じゃなかったですか?」
「えー、はい、そうですけど・・・。」
「あっ、そう、はい、じゃあ、お口アーンして。ほらっ、取れましたよ、魚の骨。」
キツネにつままれているような、お母さんと、おばあちゃん。そして、子供はけろっと泣き止んでいます。
 そうです、魚の骨が扁桃腺に刺さると、耳の痛みを訴えます。
もちろん、中耳炎も考えられますが、食事のときというのは嚥下によって、耳管が、働いてるときなので、鼻も出てない子供が、いきなり泣き出すような激痛になることは、あまり考えられません。
こんなこと、経験がないと、ナカナカ、気づきませんし、家族も、夢にも思いません。
でも、この時はもう、口の中見る前から、確信してました[emoji:v-218]。
 で、今日最後の、アジの骨、めちゃ細かったけどすぐ取れて、事なきを得ました。
めでたしめでたし[emoji:e-402]。


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2008.03.22

なめたらあかん!

 あー、やっと一週間が終わった。
 それにしても、花粉症の人って、なんて多いんだ。やはり、この時期に来る患者さんは、以前書いた「サード・ウェーブ」の方が多い。(過去ブログ[セカンド・ウェーブ」を参照のこと)
 皆さん、花粉症をなめたらあかんよ!!
 「もう、治ったと思ってた。」・・・・・花粉症って一旦なると治んないから。
 「布団干してから、ひどくなりました。」・・・・・だから、布団、洗濯物は干しちゃダメだってば。
 「薬忘れると、出ますねー。」・・・・・あたりまえです!
 「○○って言う、健康食品ずっと飲んでたんですけど、効かないし、高いんでやめました。」
   ・・・・・金をドブに捨てるようなもんじゃ!
 「マスクって、カッコワルーイ!」・・・・・はなたれの方がよっぽどカッコ悪いぞ
まったくー、頼むよー!
 しかし、シーズン最初から、きちんと薬を飲んで、花粉回避をしてきた人たちは、終わりそうになった薬の続きを取り来ても
涼しい顔でニコニコしてます。
今日来た方でも、鼻の状態がいいので
「おー、いいねー。洗濯物とか、干してないねー。」
「当ったり前ですよー。」
こういう患者さんをみると、ほんとにうれしくなってしまいます。
この人も以前は、花粉症の治療をいい加減にしていて、ボロボロになったことがあり、それから心を入れ替えて、私の教えを守るようになったのです。
 そういえば、実はウチの職員、私を除いて、副院長も含めて、全員花粉症です。
全員血液検査をしてありますが、結構重症な方もいます。
でも、皆さん、そう見えないでしょう。
 全員、きちんと花粉症の正しい治療をしているからです。
 耳鼻科の職員が、花粉症でグスグスでは、ダイエットの先生がデブデブなのと同じで、まったく信用できません。そこで、みんながんばってるわけですが、がんばるもうひとつの大きな要因は、なんと言っても、重症の花粉症の患者さんが、どんなに大変かを見て、知っているからでしょう。
 そして、そうなると、容易に改善しないこと、どんな重症の花粉症でも、きちんと治療すればかなり楽にシーズンを送れるかを知っているからです。
 高速道路の、トイレの前に、ぐちゃぐちゃになった車の写真があって、「わき見運転により大破」なんて書いてあったりします。ああいった感じで、重症の花粉症の患者さんの、鼻の写真なんかをホームページに掲載するのなんかどうでしょう。
 写真じゃよく分からないから、動画か。
 目のところにモザイクが入っていて、患者さんがしゃべるわけです。
(音声は変えてあります)
「私は(グシュ)、花粉症かなーとは思っていたのですが(ズズズー)まあ、ナントかなるかと我慢していたら(ヘックショイ)どんどんひどくなって、(ズズズ)鼻(はだ)がづまっで、あだまもいだぐなり、夜も寝られず(クシュンクシュン)医者に行ったら、蓄膿症になってるといわれて(グシュグシュ)鼻(はだ)に注射針刺されて、イタイのナンの(ヘッ、クショーーーン、ヘッ、クショーーーン)」
 うーん、コレは、説得力あるかも!
 皆さんも、私に「モデル、やりませんか?」と言われないように!


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2008.03.17

今日の新聞から

 今日も、花粉症。連続200人オーバーは今日で8日目(水曜日は半日だったけど100人以上きましたからね。)今日も午後3時の診療開始の時点では、待ち人数84人でした。
 でも、5時くらいまでは、待合室はそれほど込んでない。待ち時間10分以下の人も、結構いましたね。それが、5時を過ぎると、ドドドッと来院する。まあ、花粉症の人は、学校や会社を休みませんから仕方がないのですが、症状が出ることがわかってるなら、あと1ヵ月半早く来ていただけると、お互いに幸せなのですが。
 さて、本日の朝日新聞で、びっくりするような記事を見ました。
 札幌のある耳鼻咽喉科開業医が、ブローカーと(おそらくは)つるんで、身体障害者の手帳を不正に発行していたと言うもの。その数700人に上ると言う。身体障害者にはいろいろな分類があるが、難聴が、一定以上だと該当するので、資格を持った耳鼻科医が診断し、役所に申請する。手帳が発行されれば、税金の控除や、公共交通機関の割引等もある。
 実際には、それほど悪くないのにうその診断書を書いて、ブローカーは患者さんから手数料をもらっていたと言うものだ。医者がブローカーからマージンをもらっていたかは不明だが、不正な診断書料が入るのは確実だ。
 医者が、こういうことしちゃ、絶対ダメだ。医者って言うのは、ある種の公的社会的サービス業だから、不正な利益を追求しては、いけない。
 その件とは、直接関係ない話だけど、ウチが、開業したとき補聴器屋さんが何件か来て、ぜひ患者さんがいたらお願いしますと言ってきた。その後、患者さんを紹介すると、お礼ですと言ってお金を持ってくるので驚いた。こちらは、そんなつもりで紹介したのではないので、お金は何とか頼み込んで持って帰っていただいた。それが、どこの店に紹介しても来るので、あきれた。
 なかには、大手の会社だったので、担当の人に持って帰ってもらったら、上司がやってきて、他の医院さんのこともあるので、受け取ってもらわなければ困る。などと言いやがる。
「それじゃあ、もう、お宅には紹介しません。」と言ったら、しぶしぶ引き下がった。
 当時、開業後まもなく、患者さんも1日20人(午前、午後で)なんて頃で、収入は少ないわ、借金は膨大だわ、で、そのお金、ほんとは欲しかったのですが、でも、それもらっちゃうと、何かきちんとできないような気がして、涙をのんでお断りしたのです。まあ、保険診療ではないのでちゃんと確定申告すれば、違法ではない、と思うのですが(法律とか、税金とか、まったく疎いので自信ないです)、やっぱ、医者ってそういうもんじゃないでしょう。
 結局、お金はどこからももらいませんでした。それでよかったと思っています。
 というわけで、現在はきちんとした技術を持った、まじめな補聴器やさんと健全なお付き合いをしてます。
何か、今日の話、落ちがなかったなー、やっぱ、疲れてるなー。


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2008.03.15

春の心はのどけからまし

 「世の中に 絶えて花粉のなかりせば 春の心はのどけからまし」
 この季節になると、いつもこの歌が、何回も頭に浮かびます。
もと歌はもちろん在原業平の
「世の中に 絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」
解釈:この世の中に桜の花がなかったならば(咲いたり、散ったりで、心を悩ますこともなく)春を、のどかな気持ちで過ごせるだろうに。

という「古今和歌集」にある歌ですが、(高校のとき、習いましたねっ。解釈、これであってますか、熊倉先生?)ホンッとにスギ花粉がなければ、春はどんなに楽しいでしょうね。今日も、朝から70人待ち。ウチはインターネット受付なので待ち人数と診療終了人数が、常にコンピューターに出るんだけど、何人診ても待ち人数が50~60人から変わらず
 もっとも、いつもインターネットをうまく利用してる人たちは10~20分程度の待ち時間で呼ばれている。でも、なかには、ネット予約になれてなかったり、知らなかったり、できなかったりで運悪く長くお待たせしてしまう方もこの時期多くいて、申し訳ない
 ともかく、こっちは朝から晩まで、しゃべり通し。声はガラガラだし、のど飴のなめすぎで、気持ち悪くなるし。
 昼休みもろくになく、意識が朦朧として昼食前のほんの15分前に脱いだ白衣が、どこにあるか見つからない。看護婦さんは、耳のレントゲンと言ったのに、何故か器械を回転させて鼻骨のレントゲンのセッティングをしてるし。午後の外来に行って、また60人待ちでならんでるカルテを見て、思わず職員とみんなで、笑っちゃいましたね
 
 ま、いつかは終わる。
 山のようなカルテを前にして、私がいつも、心に唱える座右の銘があります。
「かつて、終わらなかった外来はない 
これは、私が若い頃、医局の先輩M先生と、果てしなく続く泥沼のような下咽頭癌かなんかの手術をしていた時、かのM先生が
「小倉先生、がんばろう。歴史上終わらなかった手術はないんだよ。」
と、いってくれたことに源があります。
 さあ、来週もがんばるぞー。終わらなかった花粉症もないんじゃー


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2008.03.14

許されざる者

  診察をしてると、生活上のいろいろなことに対して専門的なアドバイスを求められることがある。お風呂に入っていいかとか、プールはどうだとか、食べ物は、遠足は、サプリメントは、酒は、タバコは等々。
 やってはいけないこと、やらないほうがいいもの、少しならいいもの、全然問題ないものなど、いろいろです。
 もちろん、医者によって、意見、見解の相違があるのも事実ですが、何でもかんでもダメ、ではなくて、どこまでなら、やっても良いか、というのを、なるべく許可してあげるのが、医者の実力だと思っています。
 ちなみに、「風邪のときにお風呂ダメ」というのは迷信で、元気ならば熱があっても、比較的元気なら入って大丈夫です。かえって体の代謝がよくなり、風邪が早く治ります
これは、全然問題ない例。
 中耳炎や副鼻腔炎のときのプールは、意見の分かれるところですが、私は急性期でない限り(滲出性中耳炎の状態なら)許可します。水泳などで、呼吸器系が強化されれば、かえってメリットになることもあります。
 QOL(クオリティ・オブ・ライフ)という考え方が、医療の現場に導入されて、だいぶ医者の考え方も変わってきました。子供の頃、水泳が習えなくて、一生泳げなくなってしまえば、その人の人生にとって、かなりの損失でしょう。
 ペットについては、私自身、かつて猫を飼っていて、猫アレルギーになってしまったのですが、なるべく許してあげたいです。ウチに来ている子で、ハウスダストや、ダニ、花粉などアレルギーのいっぱいある子の母親から、相談を受けました。知り合いの家で、室内犬を飼っていて、その子も、ぜひ飼いたいと言っている。
ここで、ダメと言うことは簡単ですが、(我が家でも室内犬を飼っている関係もあり)何とか、許可してあげたい。そこで、血液検査をして、現時点では犬のアレルギーがないことを確認して、いろいろな注意事項を守ることを、約束して許可しました。
 一方、これだけはダメ、というものもあります。
 花粉症のとき、布団を外に干すこと、洗濯物を外に干すことは厳禁です。帽子や、マスク、ウインドブレーカーなどの花粉がつきにくい服装も必須です。こういったことをきちんとしないで、「花粉症が治らない」、なんてことは絶対言わないように。
 私なんか、本人は全然花粉症がないのに、家族に花粉症の者がいるので、この時期、外出するときは必ず帽子とウインドブレーカーです。しかも外で花粉を払ってから、必ず玄関で脱ぎます。メンドくさいが仕方ありません。
 タバコに関しては、私は最近きびしいです。自分が吸っていた10年くらい前までは
「んー、なるべくやめたほうが、いいんだけどねー。」
くらいのレベルだったのですが、最近はもう全然吸わないので
「タバコ吸ってんの?そりゃ、治るわけないよ。」
から
「このまま吸い続けると、死んじゃうよ。
くらいまで、脅します。自分は吸わないので、強気です。
 喫煙者の方々、最近、肩身が狭いのではないですか?
禁煙することにより、健康的にも、経済的にも、社会的にも、家族的にも、また地球環境的にもいことばかりです。当院、禁煙外来に一度、ご相談ください。たくさんの、成功者が出ています。
(アー、でも今月花粉症で忙しいから、来月以降のほうが、ゆっくりお話できるかも・・・と言うのは、自分勝手?)
 まあ、プロの目から見ると、世間一般での常識が、必ずしも医学的に正しくない場合もあるので、気になることがあれば、お気軽にご相談ください。


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医療系をまとめました。
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