ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2019.01.26

「花粉症 名医がすべて答えます」

 マスコミ、特にテレビの影響力は強いものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 医療関係、特に耳咽喉科に関したものだと、

テレビを見た患者さんが来院し、質問や検査、治療の要求をしてくる場合が多いので、

目についたものは、なるべく内容をチェックするようにしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この間もNHKの「ごごナマ」で

「花粉症 名医がすべて答えます」

という番組があったので、録画して見てみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まず、どんな「名医」が出るかが問題でしたが、

千葉大の耳鼻咽喉科講師の櫻井大樹先生という方でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 実はテレビに出る医者の中には「トンデモ」な先生は、けっこう多く、

「新宿ナントカクリニック」とか「有楽町ナントカアレルギーセンター」とか、

その手のネーミングの施設の私立大出のセンセイは、

マスコミずれしてて、表情はにこやかで弁舌も滑らかなのであるが、

誤解を招くような言い回しや、誇張やこじつけでウケを狙ったり、

専門家がみると、明らかな知識不足や、誤認識があって、

唖然とするような発言をすることがしばしば見受けられる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の医者の人選は多分、NHKから

アレルギー性鼻炎、花粉症の日本の権威の一人である

千葉大の岡本美孝教授のところにまず、オファーがいって、

教授が、部下のアレルギーグループの先生に

それを「下請けに出した」ということだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まあ、岡本先生は知識も人格もすぐれた花粉症の「名医」といっていい先生だから、

その弟子の先生も真っ当な方だと思いましたが、その通りでホッとしました。

なんか、雰囲気も似てましたね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 話の内容は目新しい物もなく、

いつもワタシが患者さんに説明しているのとほぼ同じ内容だったので、

取り立ててどうということもなかったのですが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 気になったのは、出演の落語家と料理愛好家のお二人のコメント。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お二人とも花粉症ではないようだが、

話の内容を茶化したり、脱線させたりすることに終始し、

花粉症の治療にまともに向き合おうという様子はさらさらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 思い付きの本題とは関係ない質問を櫻井先生に浴びせたりで、

いや、ホント、センセイお気の毒でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 話題が花粉症で、

がんなどのもっと直接命にかかわる病気ではなかったからかもしれませんが、

花粉症で本当にこころから悩んでいる患者さんは多く、

何らかの情報を得ようとこの番組を観たそのような方にとっても、

この態度は、少なからず不愉快なものだったのではないかな、と思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 岡本先生は、このような事態を想定して、

この仕事を弟子に回したのだろうか・・・・。(^^;)

 

 

 

 

 

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