ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2018.05.05

ギブソン、倒産。

 かねてから噂にはヤバイらしいと聞いてはいたが、

あの「ギブソン」がついに経営破綻してしまったそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝日新聞の天声人語にも取り上げられていたので、

社会的にも大きなニュースであろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ギブソン」といえば「フェンダー」と並んで

2大ギターメーカーと評されることが多いが、

少なくともワタシの中ではこの2大ブランドは大きく格が違う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フェンダーは1946年にレオ・フェンダーさんが設立した「戦後の」会社であり、

そもそもレオ・フェンダー氏はラジオ屋さんで、

ラジオ、電気機器的な発想で

新たにエレクトリック・ソリッドギターを「発明」してのし上がったメーカーである。

つまり、根は「電気機器メーカー」ということだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それに比べてギブソン社は1894年にオーヴィル・ギブソン氏が始めた

マンドリン製作会社がその前身である。

エレクトリック・ギターが存在する前からギターを作っていた、

由緒正しい「楽器メーカー」である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なので、そのルーツから、

フェンダー社のギターはどちらかと「工業製品」的であるのに対し、

ギブソンのギターは職人が作る「工芸品」的なテイストがある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、フェンダーのギターがジャンルを問わず万人に受け入れられる

オールマイティ的なイメージであるのに対し、

ギブソンのギターは頑固なイメージ、こだわりの一品といった無骨さを醸す。

フェンダーギターの塗装がより安価で丈夫なポリウレタン仕上げにかわったあとも

一貫してラッカーフィニッシュであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 たとえば、フェンダー・ストラトキャスターは、

ハード・ロックのヒトも、フュージョンのヒトも、ブルースマンも、

スタジオミュージシャンも、NHKのど自慢のギター奏者も、

はたまた、アイドルグループだってフツーに使っています。

大変弾きやすく、コピーモデルを含めジャンルを問わず最もよく目にするギターです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その一方、ギブソンのギターは、

レスポールといえば、ハードロックがキマリだし、

335はフュージョン、あるいはブルースマン御用達、

フルアコのL-5といえばジャズギタリスト以外に使ってるの見たことがありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そもそもギブソンのギターなぞは、ワタシはガキの頃実物を見たことがなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ワタシがギターに目覚めた中高生のころ、1970年代には

足利あたりの地方都市では、

楽器店の一番高いところに飾ってあったのがフェンダーのギターで、

より高級なギブソンはお店には置いてすらなかったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 個人的には、断然、ロック・スピリットをかき立ててくれるギブソン派のワタシです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今でこそ、ギブソンを弾いていますが、

当時から考えると、夢のような話です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝日新聞には、若者のロック離れ、ギター離れが、大きな打撃になった、とあり、

昨今、ヒップ・ホップや、ダンスなどギターが前面に出ない音楽が

若者に好まれるようになったと分析しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それだけじゃないぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まず、いまだにギブソンを愛好する人があこがれるのは、

今のギブソンではなく、オールド、ビンテージといわれる

かつてのギブソンだっりするのもあるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そういったギターは販売時の価格の数倍から数十倍の価格で売買されるが、

儲かるのは中古ギターショップで、ギブソン社には一銭も入らないわけだし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 また、ビンテージに限らず中古市場が

ネットオークション、ネット販売の充実により大幅に拡大してる、

という点も大きいのでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちなみにワタシは、現在ギブソンを4台所有しています。

いずれも中古ではありますが、いわゆるビンテージギターではなく、

ネットオークションなどで定価の1/3~1/4程度で購入したものばかりです。(^^;)

でも、それでもギブソン社には一切利益をもたらしてはいないわけで、

そういう意味では、何となく責任の一端を感じるような・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 調べてみると、

今、ギブソンのレスポール・スタンダードを新品で買うと税込み30万円ほど。

カスタムショップ仕様だと60~80万くらい。

ナルホド、なかなか、おいそれとは買えない値段だなあ。

たしか、高校生のころフェンダーのストラトキャスターが22万円くらい、

ギブソンのレスポール・スタンダードは35万円以上だったと記憶しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 天声人語には

「音楽に目覚めたらまずギターを手にする時代は終わってしまったのか。」

というくだりがあるが、

「まず手にするギター」がギブソンでないことは今も昔も同じであろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちなみにワタシが音楽に目覚めてまず手にしたのは「ホウキ」でした。笑笑

 

 

 

 

 一方、ワタシのギブソンですが、

 

 79年製レスポール・スタンダード、ヤフオクで¥85000くらいだったか。

大学時代にはこれの国産のコピーモデル、

お茶の水で中古で¥18000で買ったヤツを使っていました。

 

 

 98年製フライングV これもヤフオク、¥60000ほどでした。

 

 

 64年製メロディメーカー 初めて買ったギブソン。

もう25年以上も前の勤務医時代、中古楽器屋さんで¥100000、

これは1カ月近く悩んで、思い切って買った。

 

 

 88年製レスポール・ジュニア ヤフオクでたしか¥80000くらい、

ワタシのメインギターです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ワタシのように高いお金出してテカテカの新品を買うよりは、

履き古したジーンズのようにそれなりに使用感のあったギターの方が

安くて、むしろカッコイイと思う人は多いでしょうし、

そういう意味でもなかなかメーカーでは

ギターの売れない時代になっていたのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

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