外来診療の「メニュー」
先日の質問の答えを書いていて思ったことですが。
内科と外科の決定的な違いは手技的な要素なのかも。
医者として知識や経験、洞察力や機転、といったものは重要なファクターであり、
内科医にも外科医にも求められるものであるが、
手術、手技の優劣が問われるのは外科の特徴であろう。
もっと話を矮小化すれ器用、不器用の話になるのかも。
こと耳鼻咽喉科などになると、この器用、不器用は大いに関係すると思われますし、
歯医者さんなどになると、この比重がさらに高いのは間違いない。
歯科学的知識は抜きんでてすぐれているが、
ぶきっちょな歯医者さんにはかかりたくない・・・。
ちょっと前に埼玉県北部にお住いの患者さんが、当院外来を受診した。
「扁桃腺を切ってほしい」という。
見ると「扁桃周囲膿瘍」であった。
20代の彼女にきいたところ腫れたのは3回目。
一番最初の時は、外来で切開を受けたが、
前回は引っ越して住んでいる今の住所の近所の病院にかかったが、
切開してくれず、病院に紹介になり入院加療になってしまいだいぶ大変だったらしい。
今回も同様の病気と自己判断し、
近くの病院に何件か問い合わせたが切開してくれるところが無く、
当院のホームページ(たぶん、このペリトンの記事)を見てはるばるやってきたそうだ。
その場で切開、2,3回通院して良くなったみたいでその後来ないすけど。
また、ある時はひさびさに来院した副鼻腔炎の男性。
彼は「上顎洞穿刺」希望。
数年前、当院で上顎洞穿刺を行い副鼻腔炎が治ったことがあるが、
今回、風邪をきっかけにまた副鼻腔炎になる。
トナリの市に転居していたため、そちらの耳鼻科で加療していたが
数カ月たっても良くならず。
上顎洞穿刺を自ら希望したが
「そういうことは最近はやらない」といわれたので、
またこちらに来たという。
一般に外来で「扁桃周囲膿瘍切開排膿」「上顎洞穿刺洗浄」
などを行ってる耳鼻咽喉科診療所はどれくらいの割合なんでしょうか。
「幼小児の局所麻酔下の鼓膜チューブ」やってるところは
さすがにあまりないと思いますが。
でも、最近では病院でも「上顎洞穿刺」はあまりやらないときいたような気がするし。
残念ながら、今の「医療法」の広告規制により
こういった診療上施行可能な手技、手術の内容を病院の広告として公にすることはできません。
だから、病院の広告見ても診療内容はワカリマセン。
「幼小児の局所麻酔下の鼓膜チューブ留置できます」
あたりは、こんなブログでも載せると問い合わせ多いので、
広告に載せたら、興味を持つヒト多いんじゃないかと思いますけどね。
ラーメン屋さんの「涼味!冷やし中華」や
うどん屋さんの「アツアツ鍋焼きうどん」のノボリみたいに、
耳鼻科医院の駐車場周りに
「シュミット、やってます」とか
「鼓膜切開まつり開催中!」
みたいなノボリ旗があったらそれは、かなりアヤシイ光景ではあるのだが・・・・。
5件のコメント