ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2017.05.27

反復性中耳炎への鼓膜チューブ留置

 

このところ中耳炎のチューブ留置の問い合わせなども多いので

最近の例を参考までに提示します。

 

 

 

 

 

 

 

Mちゃんは昨年5月24日初診。

当時8か月。

 

 

 

 

 

 

昨年2月、5か月の時より中耳炎を反復するため

2,3の耳鼻科、小児科で治療。

とくに4月の保育園に行きだしてから悪化し

良くならないので当院を受診しました。

 

 

 

 

 

 

初診時は両側が混濁、充血、腫脹の中耳炎状態。

 

 

 

 

 

 

 

 

前の耳鼻科は鼓膜切開しない耳鼻科だったので、

抗生剤で消炎後、鼓膜切開、粘稠な浸出液。

 

 

 

 

 

 

 

その後切開孔閉鎖後すぐ滲出液貯留しましたが、

7月初めに保存的療法で治癒。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、その後もしばしば風邪をひくと耳に水たまり、

何回かは急性中耳炎になりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

その都度治療していましたが

だんだん治らなくなってきたので、12月に両則鼓膜切開。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、切開孔閉鎖直後に貯留、急性中耳炎をおこしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、9月から鼓膜切開後を除いて

完全に水が抜けた状態にならなかったので

今年1月に、両側鼓室チューブを留置しました。

入れる前。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが、チューブ留置直後の写真です。

もはや抗生剤では完全に感染をコントロールするのが難しく、

いわゆる「semi-hot ear」の状態で手術しています。

1歳4か月の元気な子なので、大暴れ。

多少時間かかりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 術後、必ず記念写真撮ります。

お母さんは笑ってますが、赤ちゃん大泣きです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の状態です。

出血、浸出液ありますが、チューブはちゃんと入っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

3日後にはほぼ落ち着き鼓膜もきれいになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 1週間後。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チューブはこのまま留置し月一回程度は確認。

抜去は1年後の予定ですが、寒い風邪の時期が過ぎて

4,5月頃抜く場合が多いです。

最近は、中耳炎なくなり月1回、確認のために受診しています。

 

 

 

 

 

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