ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2013.02.06

花粉症の注射について


 いつもブログご愛読いただきアありがとうございます。
 また、温かいコメントを頂く方にはさらに感謝です。
 さて、先日の記事に関してのコメントに
チラッと「花粉症の注射」に関する
お話がありましたので、ここで捕捉させていただきます。
 花粉症を含めたアレルギー性鼻炎に対する
ステロイド局注は大変危険ですので、
絶対おやめください。

 以前も、このブログでとりあげた事ありますが
ずいぶん前でしたね。
注射」←クリックしてご覧になれます。
 海外では重篤な感染症になった事例もあるとの事ですし、
命にかかわらないまでも筋注部位の筋肉が委縮するので、
注射部位の肉がえぐれたように陥凹することはかなり多いようです。
 脂溶性のステロイドなので、いったん注射しちゃうと数カ月続くので
途中でなんかおこった時に中止できない、
というのも困る点です。
 若年者では成長障害が、高齢者では骨粗鬆症、高血圧、糖尿病の悪化が懸念されます。
 眼圧上昇、女性の方は不正出血等々、
他にも色々な副作用があり、
もちろんガイドライン的には「禁忌」です。
 最近では、鼻粘膜にこのステロイドを注射する病院もあり、
九州で1件、近畿で数件の失明の事例があり、
耳鼻咽喉科学会の医事問題委員会からの注意喚起が出ているところです。
 花粉症の治療で、失明しちゃったのでは、
わりがあいませんね。
 くれぐれもご注意を。
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3件のコメント
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