今飛ぶといひしばかりにスギ花粉
今飛ぶといひしばかりにスギ花粉、
弥生の月を待ちいでつるかな
【解釈】スギ花粉が今すぐ飛ぶと言ったばかりに、待ち続けついに3月(弥生の月)になってしまったことだ。
【解説】2月にもうすぐ花粉が飛びますよと(オグラセンセイが)言ったので、
その気になって待ち構えていたら
(ロクに飛ばないうちに)3月になってしまったという花粉症患者さんの
ほっとしたやら、しかし、これでいいのかというゆれる心を歌った歌。
初期治療として、花粉情報を見ながら始まりそうになったらら飲み始めてね、と言われ、
早々、1月下旬に薬をとりいって待ち構えていたが、
一向に花粉情報では、関東地方の全体が青色の「少ない」から動かない。
【語訳】「今飛ぶと」:「今」は「すぐに」の意味
「いひしばかりに」:「し」は過去の助動詞「き」の連帯形で、「ばかり」は限定の副助詞。
「まちいでつるかな」:「待ちいづ」は「待っていて出会う」の意。
完了の助動詞「つる」の連帯形と詠嘆の終動詞「かな」が付いている。
(用例)「まちいでつるかな」⇒「待っていて出会ってしまったことだよ。」
「あれはつるかな」⇒「あれはつるなんだろうか。」
「それはかめかな」⇒「それはかめなんだろうか。」
「これはこみねかな」⇒「これはショーグンさまの娘。」
今年の冬はやけに寒く、記録的な大雪や低温を観測してるようだが、
影響でスギ花粉の飛散開始も大きく遅れています。
まあ、1月末から多少なりとも洩れとんではいるのだが、
一般的な飛散開始とはまだ言えません。
梅の花なんかも開花が遅れてるようで、
梅まつりなんかを毎年やってる梅林なんかは、
お客さん来なくて大変みたいですね。
もともと、今年はスギ花粉飛散量は少ないだろう、
と言われたこともあって、患者さんの関心は一般に低く、
薬とリに来る人も少ないみたいです。
一因には昨年は花粉量はそれなりに多かったのだが、
意外とみんな軽く済んだ方が多いという事実。
花粉が一番多い時に地震で原発が爆発して、
特に子供たちに「外出ちゃイカン」ということが徹底したため、
花粉暴露量が少なかった。
しかも、ガソリンも無くなっちゃったので、
おとーさんもゴルフに行かないし、
おかーさんも、買い物はなるべく出ないで
まとめ買い、家にあるもんで何とかする、
なんてことが多かったので、
日本国民(特にここら辺)の人は総じて花粉吸入量が少なかったはず。
みなさん、油断しないでください。
まあ、このまま少なく推移すればいいのですが。
ただし気になることがひとつ。
スギ花粉はもう夏のうちに作られて、できています。
これを、スギの木は春のうちに残らず吐き出すのだ。
開花が遅れた梅は、早咲き、中咲き、遅咲きが一気に開花して、
帰って楽しめる可能性もあるとニュースで言ってました。
もし、気候の関係でたまっていたスギ花粉が一気に放出されたら・・・・・。
花粉量はトータル量も重要ですが、
実はピークの花粉数は発症者数に大きく影響する。
スギ花粉は1個や2個入っても、症状は起きません。
ただし一時に大量に吸って花粉症が発症すると、
その後は、少量の花粉、さらには花粉でなく、
温度、気圧、湿度、機械的刺激(埃っぽさなど)別の刺激でも、
花粉症の発作が誘発されます。
今年は大丈夫じゃんなどと思ってるスギ花粉症の方、
雨の上がった後など、くれぐれも厳重にご注意を。
これを機会に、また花粉症の事をよく知りたい、という方は、
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