ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2010.05.11

「耳鳴りがぴたりと止まった」などというタイトルのブログを書くと

 いやー「耳鳴り」の記事書いて、
この下に広告出るよ、きっと、と書いたら、
出るわ出るわ。
 やっぱ、耳鳴りって治んないのが多いから、
こういうビジネスって、成り立つんだ。
 それにしても、広告の中にあった
「耳鳴りが治る無料雑誌を先着20名様」、
っての、ちょっと気になるなー。
 だけど、この広告って前も見たことあって、ずっと
「先着20名様」
で出てるけど、
まだ20名に達しないのかしら。
 「無料」ってとこが、ちょっとコワイです。
 しかし、他にも難聴が治るトレーニングとか、
いろいろあって、ビックリですね。
 そーいや、「健康雑誌」っていう、怪しいジャンルの不健康な雑誌がいくつかあって
良く新聞広告に
「○○で、がんが治った」
とか
「△△で、糖尿病が完治」
なんてのもよくありますね。
 まあ、すべて「インチキ」とは言いませんが、
「誤解」や「偶然」は、多いでしょうねー。
人間の体は「免疫」という
「自分で病気を治す力」
がありますから、何かの拍子に
「治らないはずの病気が治る」ことはあります。
 しかし、われわれ医者は、症例を積み重ねて、
何パーセントくらいの人に効果がある、ってことで治療方針を選択するので、
「ある方法が一人の人がうまくいったのでそれが他の人にも通用する」
というわけにはいかないのです。
 そもそも、治ったのは別の原因で、
その方法で治ったわけではないことの方が多い場合、もあるので。
 治った時にたまたま、これやってた、みたいな。
 試合前に「タコライス」食べたら、試合に勝ったので、
また食べたら、また勝ったってのがあったな、そういや。
 そうすると、あっ、オレもあの時「タコライス」食べた、
 なんて、「同意」の意見が掲載されたり。
 ああ、こんなに何人も「タコライス」食べて試合に勝ってるんだ、なんて。
「センセさ、近所の○○さんがオグラ先生のとこに行って、耳の遠かったのがすぐ治ったので、
あんたも耳遠いから行ってみれば、って言われてきたんだよ。」
「・・・・そうですか。診てみますか。」
「うーん、やっぱりあなたの難聴は治りませんねー。」
「なんで、○○さんは治ったのに、ワシは治らねえんで。」
「いやー、あなたの耳はきれいですけど、
○○さんの場合は耳の穴に 小指くらいのでっかい耳垢 が詰まってましたからねー。」
 まあ、この手の話、実際に多いです。
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2010.05.09

「耳鳴り」の悩み

 今年はスギ花粉が記録的に少なく、
季節性インフルエンザの流行もなかったため、
花粉症時期の患者さんの数は、例年に比べてかなり少なく、
200人を超える日は数えるほどしかなかった。
 しかし、4月の異常気象のせいか、連休前後はなんか混んでましたねー。
 連休明けもすごかったけど、連休前の30日がピークで、250人近く。
 たぶん、いつもはインターネットで待ち人数を見て、
受付やめるとかの人も多いのだろうが、
「連休だ」ってんで、来院しちゃったんでしょうね。
 それでも結構「キャンセル」いましたけど。
 しかし、そんな日に「何年も前から耳鳴りがして」なんていう方が来られたりするのだ。
 「耳鳴り」
 これが難しい。
 一般的には「内耳性難聴」つまり音を聞き取る神経が機能低下してると、
起こることが多い。
 壊れたマイクが、がりがりノイズを発するみたいなものが耳鳴りだ。
「内耳性難聴」は、発症してすぐならば回復する場合も多い。
「突発性難聴」などは、その代表だ。
 しかし、その「突発性難聴」にしろ、約1ヶ月以上経過したものは、
回復は難しい。
 音を感じ取る神経が、死んじゃってるためだ。
 体の細胞はかなり「再生」する。
 傷だって治るし、骨だって折れてもまたくっつくし。
 でも、神経細胞はそうはいかない。
 失明しちゃった人は見えるようにならないのと同じだ。
 そんなわけで、
「難聴のある耳鳴りは残念ながら治りません」
ということを、時間をかけて説明して、納得していただくわけだ。
 これがなかなかツライんです。
 説明に時間もかかるけど、
何とかして欲しい、
という患者さんの期待にこたえられないところが。
 いや、世の中に
「適応症に耳鳴りのある薬剤」
はあるが、
「耳鳴りが治る薬」
は今のところ無いのが現状。
 古ーい薬で「ス○ミ○A」なんて薬があって、
市販薬の「小○製薬」の「ナ○ピ○ン」も同じ成分だけど、
今、臨床試験したら保険の適応症通るかどうか・・・。
 まあ、「効くと思って飲めば効くかも」というレベルなので、
神社のお守りみたいなもの。
 ちょっと私はそれを売る自信ないので、
処方したことは、ありません。
 鼓膜に注射して、薬を入れる、
なんてのも以前は結構やりましたが、
やっぱ、よくなる率は、お守りと同等かそれ以下なので、
最近は、やっていません。
 「耳鳴りの特効薬」できればノーベル賞もんだが。
 まあ、「治る耳鳴り」もありますし、
「耳鳴り」が「重大な病気の前駆症状」なんてこともありますので、
「耳鳴り」の方は、やっぱり一度は病院、かかってくださいね。
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2010.05.09

攻撃はチャレンジ、守備はディシプリン


 いや、行けるわけないな、土曜の午後2時、
でも、ひょっとして・・・。
12時半までに出られれば・・・。
 朝、診察室に行ってパソコン開いて、
待ち人数を確認して、考えを切り替えた。
「2時からのテレビ中継に間に合わねば・・・。」


 2010年 J1第12節
 浦和レッズ   2-3    横浜Fマリノス   (埼玉スタジアム2002)
     (前半 1-2)
     (後半 1-1)


 ナントカ、間に合って、缶ビールと枝豆持ってテレビの前に。
 ああー、地上波、うぜー、コマーシャル多い、解説うるせー。
 でも、まあ、それでもTBSはマシな方だ。
 解説の金田さん、昔は「山田暢久」と「池田伸康」がごっちゃになって、
しばらくの間、中継の度に「山田ノブヤス」と言ってたが、
本人、覚えてるだろうか。
 さて、試合は、レッズがアクション・サッカーを試合の主導権をほぼ握っていた。
 下位の最初から「ドン引き狙い」のチームとは違い、
おそらくマリノスは守備的に「させられていた」。
 その意味ではレッズの目指すサッカーがある程度できていた。
 しかし、少ないチャンスをものにされる、っていうか、
やっぱ、ディフェンスのミスだな、今回の失点は。
 攻撃はいい形を作り、ゴールも奪えてきてるのだが。
 サッカーに「判定勝ち」や「芸術点」が無い以上、
守備の連係、集中を切らさないこと、は今後の課題ですな。
 あと、ビハインドの後半の終盤にどんどんフォワードをいれるのは・・・。
 これで、点入ったためしがないし。
 バランスが崩れるだけで、いいこと無いと思うのだが・・・。
 それにしてもTBS、生中継の途中にCM入れんじゃねー。
 コマーシャルで流れた「アサヒの発泡酒『クリア・オフ』」
2度と買わねえかんな。
 今、冷蔵庫に入ってる分は、飲むけど。
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2010.05.05

名古屋キラー

 さて、連休のシメはホーム名古屋戦。
 なんと「あの人」はイエロー累積でサスペンションだという。
 ワザとじゃねえのか、という声はこの数日あちこちでささやかれていた。
 オレなんかも5月5日は「闘莉王」と対決するんだ、とずっと思ってたので
ちょっと肩すかし。
 何せ今シーズンは「名・古・屋」の3文字が時々「闘・莉・王」に見えてたくらいで。
(G大阪とかを除けば、ほか3文字のチームって無いんだよね。
J2は北九州ができたけど。)


 2010年J1第11節
  浦和レッズ      2-1      名古屋グランパス  (埼玉スタジアム2002)
        (前半  0-1)
        (後半  2-0)


 今日は子供の日。
 思えば去年は土砂降りの国立、柏戦だった。
 今年は、いい天気・・・・しかし、暑い!
 休日は土曜と違って時間に余裕があるので、
渋滞を心配して早く出たが、渋滞なかったので、けっこう早く着いた。
 子供の日とあって、Jリーグで一番仕事をしないと言われているレディアファミリーも登場だ。
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 なんかよくわかんないキャラクターもいたりして。
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 さて、思えば、開幕戦で鹿島に負けた後のホームゲームでタコライス食ってFC東京に勝ったのだった。
 よし今日もタコライスにしよう。
 名古屋はFC東京より手ごわいので「タコライス・スペシャル」にした。
「スペシャル」はチキンがつきます。
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 名古屋名物だからちょうどいいぞ。
 2時キックオフ。
 暑そうだ。
 ひさびさに5万5千入りました。
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 さあ、この暑さの中、早いとこ試合を決めようとする名古屋の怒涛の攻め。
 レッズは防戦一方だ。
 しかもケネディ、高い。
 坪井が玉田に回って、ケネディにはさらに小さい暢久がついたのだが、
身体的ハンデは深刻だ。
まあ、あんだけデカければ、ツボとヤマの身長差はあまり意味がないかも。
(坪井が179センチ、暢久が175センチ、ケネディは194センチですから)
 そんな中から、まさにそのケネディのアタマにやられる。
 うーん、やっぱり?
 しかし、後半、徐々に動きの良くなるレッズ。
 
 名古屋は「バテてきた」。
 そして、柏木ーーーー!
 なんと、右足! (でしたよね?)
 続いて、元気ーーーー!
 いやー、若い二人の、ともに今季初ゴール。
 めっちゃ、うれしそうでした。
 特に元気がゴール決めて、みんなと喜び合ったあと、
試合再開のため、センターサークルの方に戻りながらまた一人で小さくガッツポーズしてました。
 よかったねー。
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 結果的に「元気」はリーグ戦全ゴールを名古屋から奪っている。
(いや、まだ2点だけど・・・)
(いや、今日あのあともう一点あったはずだけど・・・)
 まあ、ここは是非、今後、 名古屋キラー になってくれい。
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2件のコメント
2010.05.04

モーツアルトとキング・クリムゾン

 実は、ちょっと書いたが5月1日の夜は東京までコンサートを聴きにいって来たのだ。
 なんと、また、クラシック。
 生涯3回目だが、前回ニューヨーク・フィル行って味をしめたので、
いっちょまた行ってみようかい、ってことでインターネットで検索。
 前回、中学時代の同級生のピアノやってる子から(もう、「子」じゃねえけど)
時に「外タレ」は高いけど手抜きの時もあるよ、って聞いてなるほどと思い、
今回は「読売交響楽団」。
 まあ、そんなに深く考えたわけでなく
ゴールデン・ウィーク中で時間的、場所的にちょうどいいのがそれだった、
ってのが本当のとこだけど。
 場所はかつて知ったる(?)『サントリーホール』。
 演目は「モーツアルト」の「ジュピター」は、知っとるが、
メインは「ストラビンスキー」の「春の祭典」だという。
 全然知らないけど「春の祭典」なら、なんとなく春らしく楽しそうだ、と思い
前売り券を購入したのだが。
 まあ、とりあえず前もって聴いておこうということでインタ-ネットでCDを購入。
 聴いてみてビックリ。
 なんか、現代音楽ぽい、つーか、
モーツアルトを初期ビートルズとするなら、
キング・クリムゾンかという感じだ。
 いやいや、キング・クリムゾンでも、「クリムゾン・キングの宮殿」などではなく
「太陽と戦慄」とか「スターレス・アンド・バイブル・ブラック」とかあたり。
 難解だ。
 大丈夫だろうか。
 寝ちゃったら・・・・。
 一抹の不安を胸に、今回は電車で妻とともに『サントリーホール』へ。
 結果ですが・・・・・、
 いやー 全然オッケー でした。
 何でも「読売交響楽団」の新しいフランス人の専任指揮者のお披露目みたいな催しだったようで、
本人も得意なレパートリーだったのかも。
 結構楽しく聴けました。
 やっぱ、「ライブ」はいいっす。
 ただ、なんか、聴き終わって「ムショーにプログレ聴きたい」と思ったのですが。
 それにしても、「初期ビートルズ」と「後期キング・クリムゾン」を同時にやるとは・・・。
 「読売交響楽団」って、名前も知らなかったけど、
結構歴史もあって日本有数らしい。
 別にこのヒトたち、普段は洗剤持ってアパート回ってるというわけではないようだ。
 よし、また、なんか行ってみようと思う「クラシック・ビギナー」なのでした。
 でも、着てるシャツは「ブラック・サバス」で
行く途中ウォークマンで聴いてたのは「ローリング・ストーンズ」だったりする。
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2010.05.03

あそこで負けちゃ、やっぱイカン。


 なんだかあわただしくゴールデン・ウイークに突入し、
しばらく更新を怠ってましたが。
(内容も内容だし・・・。)
 土曜日のJリーグ、エコパに4時は無理なので、
テレビ観戦を決めていた。
 でも、せっかくの連休突入日のサタデー・ナイトなので、
ちょっと外出、つことで試合は夜中、帰宅後、録画で。
 そこに、心の隙があった。


  2020年J1第10節
  清水エスパルス     2-1     浦和レッズ   (エコバスタジアム)
         (前半  1-1)
         (後半  1-0)


 なんと、開幕から「負けなし」の清水エスパルス。
 今年加入の元おなじみの「うまい人」もいるし、
今や日本代表フォワードの柱となったノッてる「とれる人」もいるし、
足技もうまくポストになりヘッドの強い「たかい人」もいる。
ついでにサブのFWとキーパーも「みたことある人」だったりして。
 しかも眉毛の太い、全体に体毛の濃そうな監督は6期目で、チームは完成期になって来ている。
 試合は緊張感のある、互いに主導権をとりあうものだった。
 首位のチームとがっぷり組んで戦った、という点は評価されるし、
Jの試合としては、最近珍しくユニ交換してる選手もいた。
 ・・・・でもなー。
 ロスタイムの失点。
 あの時は、その少し前から、なんとなく予感があった。
(「知ってる人」の「ヘッド」もあったし。
ただし、あの人のヘッドは昔はほとんどみたこと無かったんですけど…。
1,2点はあった?)

 ああ、引き分けでいいけど、
なんとなく、全体に 「ユルイかも。」
 と、思ったら・・・・。
 深夜一人でビデオ見てたもんで、翌朝、
「昨日は負けたけど、首位相手に内容は悪くなかった。」
 と言うと、娘に
「勝った時は、まあ、勝って良かったが問題点もあったな、っていうし、
負けると、負けたが内容は悪くなかった、っていつも言うよね。」
 と、言われました。
 すいません。
 やっぱ、あそこで負けちゃだめだよね。
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