ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2009.08.06

アルフレッド危機一髪


 今を去ること10年以上前、当時小学生の長男が学校の校庭でヤモリを見つけた。
ちょうどその日は運動会で、家族全員、その場にいた。
「おお、ヤモリだ。」
「カワイー。」
「ウチにもって帰って虫獲らせせよう。」
 我が家は妻も娘も含めて、みんなトカゲとか爬虫類関係はOKなので、
そのまま、息子が自宅まで手の中に入れて戻り、
我が家とトナリんちとの塀の間に放した。
「がんばって、虫獲ってね、アルフレッド。」
 名前はいつの間にか「アルフレッド」になってた。
 さて、「ヤモリ」は「家守」(または「守宮」)と書き、爬虫類、
「イモリ」は「井守」とも書き両生類で、
それぞれ家や井戸を守るという言い伝えがあります。
(中学のときの理科の三森先生は授業で「ヤモリは爬虫類、イモリは両生類、ミモリは哺乳類。」
などというしょうもないジョークをいってたけど、おかげで覚えました。)
 で、その後、おそらくはこのアルフレッドだと思うんだけど、我が家に住み着いたらしい。
毎年、夏場になると、風呂場の窓に張り付いてる姿をよく見かける。
リビングのでっかい掃きだし窓の外側にいることもある。
ヤモリは肉食で虫を食べるから、電灯や窓際など光を求めて虫が来るとこで待ち伏せしてるのだ。
 風呂に入ってて、すりガラスの窓越しにアルフレッドの白いおなかを見ると、心が和むもんだ。
 今年も風呂場の窓でヤモリを見た。
さすがに、もう、あのアルフレッドではないのではと思うが、
世代を継いだ「アルフレッド2世」の可能性は、けっこう高いような気がする。
まあ、ヤモリは意外と長生きで10年以上生きるという話もあるから、
初代の可能性もゼロではないが。
 そして、今朝のことである。
いつものように、イヌの散歩に出ようと玄関を出たら、
病院の壁のところになんかぶら下がってる。
 近づいてみると、何とヤモリがクモの巣に引っかかってぶら下がっていた。
ヤモリは大きいので、クモの巣が壊れたのだが、
尻尾のとこだけ絡み付いて逆さに宙ぶらりんになっていたのだ。
 「ああ、アルフレッド・・・、まさか、こんな死に方をするとは・・・・。」
 がっかりして、見ていると、逆さのヤモリのノドのところだけがごくりと動いた。
 「おお、まだ息があるぞ。」
 クモの糸をはずし、塀際に連れて行って放すと、
意外にもすばやく、走り去って石の下に入っていった。
 よかったー。
二度と、あんなドジは踏むなよ。
ったく、もう。

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