ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2009.04.24

酔っ払ってわかんなくなっちゃうヒト

 SMAPの草ナギ氏が、酔っ払ってハダカになって逮捕されちゃいましたね。
彼のことは、よく知らないけど、NHKの動物番組のナレーターよくやってましたね。
新聞記事見ても、おとなしい人みたいなので単に「酒癖が悪い」ってタイプなんでしょうか。
 この件で、ふと思い出した人がいます。
 その人は、私の耳鼻科医局時代の先輩のT先生です。
 黒縁のメガネをかけて、やせてて顔色の悪いT先生は、
わたしが国家試験に受かって医者になり、耳鼻科の医局に入局した時の1年先輩でした。
すごく真面目な先生で、いつも小声でぼそぼそ話すのですが、
新人の私にも優しく丁寧に指導してくれました。
 正確に言うと先輩としては1年にちょっと欠けます。
私の前の年は3人入局者がいました。
広島大を出たS先生、産婦人科から転職したT先生
(イニシャル同じで混乱するな、じゃあT1先生で、もう1人がT2先生、
うー、これじゃあリンパ球みたいだ。)
 まあ、今回の話のT先生は、最初東大の小児科の医局に入ったのだが、
なぜか2ヶ月でやめ、
ウチの大学の耳鼻科の医局に入ってきたのだった。
「なんで、医局変わったんですか。」
と、ほかの先輩に訊くと
「うーん、本人は言わないけど、アレじゃないの。」
「そうね、アレだろうねー。」
「アレって何ですか?」
「そのうちわかるよ。」
 やがて、我々新入医局員(我々の代も3人でした)と新人ナースの新人歓迎会が、
教授から、講師、婦長、看護婦さんなど集めて伊香保温泉のホテルで盛大に行われました。
当時はバブルの始まった頃で、大宴会場の宴会のあと、
地下のバーに、みんなでショウを見に行きました。
ポリネシアン・ショウみたいなヤツで、外国人のダンサーが男女多数出演し、
火の輪を回したり、派手なダンスを踊ったりします。
 お酒を飲みながらボックス席で見ていました。
そのうち、激しい打楽器の連打とともにリンボー・ダンスが始まりました。
「あ、あれ、T先生じゃない?」
見ると浴衣姿の客が、ダンサーに混じってます。
「えー、さっきまでここにいたけど。」
そこには、空のグラスがあるだけでした。
 フラフラしてるのですがリズムとともにリンボー・ダンスを始めちゃいました。
ほかのお客さんもいっぱい見てるのに。
見ると、いつもの伏し目がちな暗い表情ではなく
視線が定まらず、口元がニヤニヤしてます。
 でも、もともと体が硬く、しかも泥酔してるのであっという間にコケてしまいます。
浴衣がはだけ白いブリーフが丸見えです。
でも、ゆらりと立ち上がり、帯も解けたまま、またへらへらとリンボー・ダンスの列に入っていきます。
見かねた医局員があわてて「回収」しました。
 「アレが、東大辞めた理由らしいぜ。」
 T先生はお酒を飲むとワケわかんなくなっちゃう人だったのです。
別に暴力をふるうとか、怒ってあばれることはないのですが。
しかも、翌朝はなーんにも覚えてない。
 なるほどー、東大で酒の席でなんかあったんだなー。
しかし、それにしてもここの医局は何てやさしいんだ。
みんなが暖かく迎えてる、
っていうかなんか逆に楽しみにしてる?
 その後も、飲みに行くといろいろ面白いことがありました。
 特に泊まりで温泉なんか行くと大変で、
浴衣のまま岩風呂に飛び込んで、そのまま湯船に浴衣を脱ぎ捨てて風呂から上がり、
ほかの医局員の浴衣を着て部屋に帰っちゃったり。
浴衣をとられた医局員は裸でホテルの廊下を通り部屋まで帰って来ました。
 また、ある時は夜中にホテルの2階の窓から出て、
外の壁をつたって看護婦さんの部屋まで行き、
半裸でスパイダーマンのように窓に張り付いいて、
部屋にいた看護婦さんたちに悲鳴を上げさせたり。
 その後、私よりちょっと先に埼玉県で開業しました。
 最近は、お会いしてませんがどうなんでしょうねー。
 さて、話は戻って草ナギ氏。
やっぱ、だからこーゆーヒトは周りの友人がちゃんと見ててあげないと。
まあ、やったことはトンデモない事だけど、そんなに悪いことしてないよねー。
某大臣が激怒したらしいけど、あんたらそんなこといえるほど潔白か?
 賄賂や詐欺、恐喝でもないし、人を傷つけたわけでも、禁止薬物を使ったわけでもない。
例えば、人妻と不倫なんかした芸能人なんかのほうが
法律的にはともかく、もっと社会的に制裁を受けるべきだとは思いますが。

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