ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2009.01.31

レーザーの季節

 インフルエンザが猛威を振るう中(俺もかかったんだからホント猛威だ)
毎日毎日、花粉症のレーザー治療が多い。
 花粉症の発症前に、鼻腔の粘膜をレーザーで焼いておくと症状が軽くなります。
この治療は、花粉が飛び出す前に済ませておくことが必要なので
1月が治療のピークなのだ。
 鼻の中に局所麻酔剤のガーゼを入れて、15分~20分しみこませる。
そして、その後レーザーで鼻の中の粘膜を焼くわけだ。
 多少痛みを感じる人もいるが、粘膜が焼けるので「くさい」と訴える人は多い。
しかし、昨日の患者さんは
「蒲焼きのにおいがする。」
と言ってた。
あんたの鼻はウナギか?
 保険がきいて手術点数は1000点くらいだから数千円で出来ます。
 実は、当院は多分この界隈では一番早くレーザーを導入してます。
そこらへんの総合病院より前からレーザー手術やってました。
と言うのは、大学病院にいた頃アレルギー性鼻炎を専門に研究してて、
まだレーザーの機械が市販される前から、メーカーとともにその開発に携わってたのです。
当時は、まだもちろん保険適応はなく、大学の研究としてやってました。
 それで、開業当初、まだろくに患者さんもいないのに採算も考えず
数百万もするレーザー、買っちゃったわけです。
(もちろん月々数万のリース契約ですけど。)
 そーいや、20年近く前、テレビで花粉症の究極の治療としてレーザー手術が紹介されてました。
当時、やっと保険適応されたか、されないか位だったかと思いますが、
紹介されてたのは耳鼻科医ではなく、東京の形成外科かなんかで、
驚いたのは、保険外で十数万の値段を提示してたこと。
あくどいなー。
しかも、耳鼻科医でないので多分充分奥まで焼いてないだろうし。
 まあ、当院はそんなわけで、もう延べ1000人以上の鼻は焼いたと思います。
(何とか、元は取りましたね。)
 正直、手間かかってメンドくさいのだが、スギ花粉症を少しでも楽にしてあげたいので
頑張って毎日毎日何人も焼いてます。
なるほど、7月の土用丑の日の頃のウナギ屋って、こんな感じなんだろうか?

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