ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2008.05.22

SASって何?

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今日はSASの話です。
「そう、そうサザン・オール・スターズって活動休止するんですってねー。」
 そう、残念ですねー。私もよくカラオケで歌うしうちの息子も大ファンです。
でも、その話じゃないんだなー。
「ダイビングですねー。SASの製品使ってるんですかー。」 私はスキューバ・プロ社の製品が多いです。家族は使ってるけど。
でもダイビングメーカーのSASの話ではありません。
「あースカンジナビア航空か。北欧に旅行ですか?」
 スカンジナビア・エアラインズでもありません。
ついでにスペシャル・エア・サービスでもないぞ。(これはイギリスの陸軍特殊部隊だ)
 SASとはSleep Apnea Syndromeの略で「睡眠時無呼吸症候群」のことです。
 今夜、「SAS医療連携講演会」っていう、足利・佐野の医者を集めた講演会があって、
札幌でSASのネットワーク作りに成功している病院の先生を講師に招いて講演があり
その後のパネルディスカッションで、パネリストとして私が招かれたため行ってまいりました。
sas.jpg

 写真ちっちゃいなー。
撮影をたのんだ人が間違いだったかなー。
壇上の右手手前側にいるのが、私です。
 ほかは足利日赤と佐野厚生の先生と、開業医の内科の先生で、
私は開業医の耳鼻科代表として、お話をしてきました。
 睡眠時無呼吸は最近認知が広がっていますが、
夜間、睡眠が十分に取れないために、昼間の眠気や、傾眠傾向がおきます。
そのため、作業効率の低下や事故などが問題になります。
 しかし放置すると、高血圧、呼吸不全、脳血管障害、心臓疾患などを引き起こし
突然死の原因にもなるという恐ろしい病気なのです。
ただのいびきと侮ってはいけません。
 当院でも、何人もの方が治療していますが、
治療も耳鼻科だけでなく、呼吸器科、循環器科、内分泌内科、歯科、精神科など
さまざまな診療科の連携が必要になる場合があります。
しかしまだ、その治療の流れや方法は確立してるとはいえません。
栃木県でもこの疾患に対する、系統的な管理は行われてないのが現状です。
そのためには、基幹病院の整備と、開業医の認識と知識の向上が必要となるわけです。
 多くの潜在的な患者さんに対し、よりよい医療が提供できるように
今後のネットワーク作りは重要だと思います。
また、私自身もまだまだ勉強不足なので、もっとがんばってこの問題に取り組みたいと思います。

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