病院は通うところ?
そもそもお医者さんというものは、
患者さんの病気を治したい、というところから始まっている。
なので、受診した患者さんが、どうしたら最も早く良くなるだろう、とか、
どうしたら日常生活に支障なく過ごせるだろう、
と考えるものです。
それは、言い換えれば、
どうしたら、早く病院に来なくてすむようになるだろう、とか、
どうしたら、受診する回数を減らせるだろう、
ということでもあります。
なので、なるべく有効な治療を行い、来院日数を減らせるようにしていますし、
例えば、花粉症の方などは、シーズンの前に来ていただければ、
1回の来院で済むように、長期間の処方と生活指導をしています。
花粉症で鼻処置やネブライザーのために通院する意味はありませんから。
ところが、中にはそうでもないお医者さんもいる。
延々と患者さんを通院させるお医者さんを時折見かけます。
慢性副鼻腔炎に漫然とマクロライドを年余にわたって投与し、
毎週通院させてるような病院。
マクロライドの効果は3か月がめやすですから、
それでも改善しなければ、上顎洞穿刺をするべきでしょう。
乳幼児の鼻づまりに1日2回も連日吸入のために通院させる小児科。
アオッパナでいっぱいの赤ちゃんに吸入させても、
顔にクスリがかかるだけ。
こういったことを見かけると、医者として
なんとも言えない、ムナシイ気持ちになります。
風邪ひいて熱があるヒトにやたら抗生剤を出す医者も困るけど
それはその先生に、知識や技量が無いだけで、
本人は患者さんのためになると思っているので、まだマシだ。
何かの話の中で
「再診料が大事なんだよなあ」
「そんなことしたら、すぐ治って来なくなっちゃうじゃん」
などという、ことを言った開業医の先生もいました。
そういえば、以前、病院に勤めていたとき、
ある、開業医の先生の代診に行った事があります。
そのときの、連絡事項の中に、
「検診シーズンなので、学校検診の紙を持ってくる子がいますが、
たいしたことがなくても少し通わせてください。」
という一文があり、びっくりしたのを思い出しました。
そういえば、学校検診のシーズンになりますね。
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