ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2008.12.21

子供の鼓膜チューブ留置術

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 この1週間は、やたら子供の鼓膜切開とかチューブ留置手術が多かった。
 やはり、年内にナントカしたいという、お母さんとお医者さんの思惑が作用してんだろうなー。
特に、幼稚園児のチューブ留置が3件もありました。
 そういえば、トモキ君のお母さん、コメントありがとうございました。
勝手に書いちゃってスイマセンでした。
(バックナンバー『師走でおわす』参照)
 大学病院には、子供の中耳炎なんかほとんど来ませんから、
大きな病院の先生は、子供の中耳炎の実態がわかりません。
 私が、研修医で大学にいたとき、
以前全身麻酔で入れた子供のチューブが外来で抜けないので、
全身麻酔でとることになりました。
いくらなんでも、そりゃねーだろ、と思ったけど、
誰もあばれる子供のチューブを抜くことが出来なかったのです。
大学病院のレベルなんて、子供の中耳炎に対してはそんなもんです。
 私もその頃は、まだ何も出来ない研修医でした。
 やがて、何年もトレーニングをし、様々な耳鼻咽喉科の手術や処置の技術を身につけました。
大きな病院で、医長になり、たくさんの手術を術者としてやるようになりました。
チューブを入れるのも、かなり上手くなったと思っていましたが、
子供の手術はすべて全身麻酔でした。
 そんなある時、ある子供の手術をしました。
両方の耳にチューブを入れ、扁桃腺とアデノイドを切除する手術です。
ごくありふれた手術ですが、その時チューブを入れようと鼓膜切開してビックリしました。
 鼓膜はペナペナで中耳の向こう側に張り付いていて切開するのも大変です。
しかも、切開しても中耳にスペースがないので、チューブが入りません。
そう、まさにトモキ君と同じような鼓膜だったのです。
 私はそれまで、そんな鼓膜をみたことがありませんでした。
しかも、外来の診察では、それがわからなかったのです。
患者さんは、別の医療機関から手術目的で紹介されてきた子だったので、
ろくに、観察もせず、手術予定を組んでしまったのです。
 まことにお恥ずかしい話ですが、私はそのときの手術記録に書いた文章を覚えています。
「チューブが入れられるような鼓膜ではない。」
 今の私だったら、「全麻までかけて、何いってんだこのヘボ医者が。」と罵倒するとこです。
 あの時私にもっと技術があれば、と悔やまれます。
 その後、開業してまだ間もない頃、ある子供の診察をしました。
名古屋のほうの耳鼻科で中耳炎の治療をしていたが、引っ越してきたのでこちらで診てほしい、
ということでした。
両方の耳にチューブが入っています。
「どちらの病院で手術したのですか?」
「その先生のとこです。」
「外来で?」
「はい外来で、鼓膜麻酔で。」
 おー、こんな子供にも局所麻酔でチューブいれられるんだー、すげー。
正直、ビックリしましたし、また、自分でも考えていたことなので
何とかこの技術を身につけたいと思いました。
 そして、いろいろ、工夫、努力し、経験をつんで、 今ではすべての年齢の子供に
局所麻酔でチューブを入れられるようになりました。
 この技術のいいとこは、何より、外来で手術出来るので、
コストやリスク、時間、手間の面ではるかに有利です。
入院、全身麻酔となると、術前に採血、胸のレントゲン、心電図、術後は点滴です。
特に全身麻酔のリスクの高い0歳児などは助かります。
 もうひとつ、入れたチューブの管理もできます。
大きな病院で全身麻酔でチューブを入れても、
チューブがつまったり耳垢が固まってしまうと、処置が出来ません。
外来で、チューブ管理が出来れば、処置だけでチューブの状態を戻すことが出来ます。
 特に近年、滲出性中耳炎だけでなく、乳幼児の難治性、反復性の中耳炎に
チューブを入れると、ウソみたいに中耳炎を起こさなくなります。
 まあ、どんな子にも入れられる、といっても難しい子は難しいので
そういう手術の前は、かなりのプレッシャーです。
トモキ君のときは前の晩、夢見ちゃいました。
 あー、この子、やっぱチューブだなー、でも、あばれるし、大変そうだなー、
と思っていた患者さんの手術が終わると
「この子は、もうこれで大丈夫。」とほっとするのだが、
また少しすると、新手のツワモノが現れるんだよなー。

31件のコメント

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  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    こんにちは。初めてコメントをさせていただきます。足利まではお伺いできそうにないので、コメントで相談をさせていただきたいと思います。
    7歳の娘なのですが、生後6カ月から保育園に通っており、1歳ころから中耳炎を繰り返して耳鼻科に通っていました。耳だれが出ることも何度もありました。昨年小学校の聴力検査で右耳に異常が見られ、近所の耳鼻科から総合病院、手術ができる大学病院へと3軒でかかったのですが、おそらく過去の中耳炎が原因で鼓膜にかなり大きな穴があいており鼓膜の張り替え手術をしなければならないとのこと。手術をしておかないと鼓膜が治ったとしても聴力の低下が戻らなくなること、穴がふさがらない限りプールも入れないというお話も伺って、手術の必要性は分かったのですが、手術に2週間もの期間が必要と言われてしまいました。
    年齢を考え大学病院の方がよいのでは、と最初に診ていただいた先生は仰っていますが、付き添いなしで2週間も入院するということに親としても躊躇しています。そこで、インターネットなどで調べて、おそらく先生の病院でもされている日帰り又は3泊~5泊程度で済む手術方法があるということを知りました。
    親としては入院期間が気になってしまいますが、2つの手術で成果に違いがあるのでしょうか。また、子どもであることを考えるとどちらがいい、とか、手術を受ける病院を決める上での判断はどのようにしたらよいのでしょうか。初めてなのに不躾に質問ばかりで申し訳ありませんが、宜しくお願いします。

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    コメントありがとうございます。
    この手のご相談は実際に鼓膜を見ていないので、
    確定的なことは申し上げかねますが、わかる範囲で説明します。
    まず、手術の件ですが、お子さんの場合鼓膜の穴をふさぐ手術ですので
    ここに書いてあるチューブ留置術とは違います。
    鼓膜の穴をふさぐ手術はいくつかの方式があります。
    ①まず、いわゆる「鼓膜形成術」。
    側頭筋膜を鼓膜に挟み込む手術で全身麻酔、2週間程度の入院です。
    ②次に「簡便な鼓膜形成術」、別名「湯浅法」ともいいます。
    違いは側頭筋膜をフィブリン糊で接着する方法で、
    年齢、術者によって全身麻酔あるいは局所麻酔、
    日帰りから2,3日の入院で行います。
    ③第3に「鼓膜穿孔閉鎖術」。
    これは当院でも行っており局所麻酔で
    穿孔縁を処置後特殊なシートをおいて穿孔閉鎖を促すものです。
    一般的に①②③の順で手間と時間がかかるが、
    その順に閉鎖が成功しやすい。
    すなわち、患者さんの鼓膜穿孔の大きさと、
    鼓膜の状態によって術式が決まってきます。
    穿孔の大きいもの、
    長年の中耳炎の反復によって鼓膜が傷んで薄くなっている例では
    より手間がかかる方法でないと成功しません。
    お子さんの場合がどの程度だか不明ですが、
    やや難治例かもしれません。
    この手の手術は成功、不成功があり、
    術者の経験が大きいので、なるべく多くの症例を手術してる病院がお勧めです。
    (必ずしも大学病院のほうが上手いわけではなかったりします)
    また、もう一点。
    鼓膜穿孔閉鎖によって再び中耳炎を反復することがあります。
    7歳であればいわゆる中耳炎年齢からは抜けつつあるので、
    大丈夫とは思いますが、
    最近も中耳炎を起こす耳ならもう少し(2~3年)待ってみる必要があるかもしれません。

  3. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    小倉先生
    花粉症でご多忙の中、こんなにすぐに返信をいただくとは、感激です。
    ありがとうございます。
    今まで、インターネットであれこれと彷徨って自分なりに調べましたが、
    どの説明よりも腑に落ちる簡潔で分かりやすい説明でした。
    たくさんの患者さんが先生を頼られている理由が分かります。
    先日伺ったのは、東京 大森の○邦大学病院ですが、手術件数は分かりませんでした。
    どうなのでしょうね・・(そう言われてもコメントしづらいですよね。。)
    実は、湯浅式のご本家の仙台にも電話で予約をしたのですが、震災で新幹線が
    止まり、5月に延期しました。
    手術はしばらく待ってもよいのですね。
    プールの授業もあるし、このままだと聴力が落ちるかもと言われ、、、知らず知らず
    焦っていた自分に気づきました。
    自分のことなら失敗しても構いませんが、大事な子どもの事ですし、分からない分野の
    決断なので、じっくり考えようと思いました。
    本当にありがとうございました。

  4. SECRET: 1
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    以前コメントさせていただいた者です。
    湯浅先生に診察をしていただき、この夏休みに手術をすることに決めてました。
    鼓膜の孔は結構大きいようで、半分から3分の2位とのことですが、3泊の入院で手術をしていただけるとのこと、また、個室ならば付き添いも自由にできることを聞いてほっとしています。
    おぐ先生には、見知らぬ私にも親切に説明をしていただいて感謝しています。ありがとうございました。

  5. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    お返事大変遅くなりました。
    手術決まりよかったです。
    湯浅先生のところなら安心ですね。
    湯浅先生のところは術後にきちっとしたレポートがあるので
    それを持って地元でフォローすることもできます。
    うちにも来た方がいらっしゃいます。

  6. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    おぐぐー先生、こんにちは。ご無沙汰しております。
    以前の書き込みに続けて、こちらにコメントを残させて頂きます。
    夏休みを待って、先週湯浅先生に手術をしていただきました。手術は無事に終わって聴力も戻り、入院も3泊で済みました。
    個室をお願いして、全日一緒に泊まることもできましたので、子どもの不安も最小限だったようです。
    手術からわずか1週間で普段と全く変わらない生活に戻ることができました。
    定期健診に通う必要はあるようですが、病院から電話を頂いてフォローして下さったりしています。
    先生にご意見をお伺いすることができて、本当によかったと思っています。改めて、ありがとうございました。

  7. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    手術が無事できてよかったですね。
    今年は制限つきですが、来年は水泳もばっちりでしょう。
    わざわざご連絡ありがとうございました。

  8. SECRET: 1
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    初めまして。
    反復性中耳炎の息子(3歳)を持つ者です。
    息子の中耳炎はひどいらしく、不安からネットで情報検索し、先生のブログにたどり着いて先生の外来でのチューブ留置術のお話を拝見して「すごい!」と思いました。
    本当は通院してご相談したいのですが申し訳ございません、遠方のため少しご相談させてください。
    息子は2年前から急性中耳炎を繰り返し、耳だれが止まっている方が少ない状態です。
    1年前に市民病院を紹介され、そこからチューブ留置術(全身麻酔)を3回受けていますがことごとく取れてしまい、現在右耳の乳突蜂巣の発育が悪いとの説明を受けています。
    外来でもらう薬では止まらず(耐性菌が検出されない事もあるのに)点滴入院だけでは再発し、手術をしないと耳だれが止まらないのですが、その手術が3~4カ月待つのでその間何をやっても耳だれが止まらないんです。
    何をどうしていいのやら、もう途方にくれていますが、先生のブログを拝見して、外来でチューブ留置をしてくれる病院を見つければ今より状況は改善するかもしれないと思いつきました。
    とても失礼なお願いで恐縮ですが、ブログで書いていらっしゃる「名古屋の病院」をお教えいただくことはできないでしょうか。
    自分でも、地元の病院を訪ね歩いて探すつもりです。
    初めてのコメントで、このようなご相談、お願いをして大変申し訳ございません。

  9. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    休暇中でお返事遅くなりました。
    はじめに、名古屋の先生の件ですが、わからないんです、すいません。
    もう15年以上前のことで、どの患者さんだったかもわからないもので・・・。
    コメントの文面をお読みして、かなり大変なご様子なので、ご心配ですね。
    やはりチューブ留置が決め手だと思いますが、
    すぐ取れてしまうのは、鼓膜がかなり薄くなってしまっているからなのでしょう。
    これは反復する中耳炎の影響です。
    それでもうまくチューブ留置ができれば鼓膜の状態は
    (まだ3歳なので)次第に回復する可能性はあります。
    手術待ちで3,4カ月もかかるのでは、なかなかいいタイミングで
    チューブ留置ができず、長持ちしないのかもしれませんね。
    当院のように外来で経過を見ながら、いいタイミングを見計らって
    ここぞという時に、当日、その場で入れられるといいのですが。
    医療法の問題で、手術名を看板や電話帳の広告に載せることはできないのですが、
    最近はホームページを解説している病院も多いので
    その辺をまめに当たればあるかもしれません。
    ただ、栃木県内でも、開業医、大学病院等含め
    おそらく当院位しかやってないので、あまり多くはないとは思いますが。

  10. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    お休みの所を、早速お返事いただき恐縮しております。
    先生が、名古屋からの患者さんを診察されてもう15年以上も経たれるのですね。
    そんなに長期間、子供のチューブ留置術の技術向上に取り組まれていらっしゃるお姿に敬服いたします。
    先生の病院に通院したいと切に思うのですが、実際問題難しい所です。
    とりあえずお盆明けから、地元の病院を電話で当たってみようと思います。
    (市内の病院でHP開設している所はなんと3件でした。すみません、田舎にいるもので・・・。)
    度重なる耳洗のため、息子は大の耳鼻科嫌いです。
    週に1回以上2年近く耳鼻科に通って、ほとんど耳洗されればたいていの子供は嫌いになると思うんですが。
    先生のブログを拝見して、勇気を出して市民病院の主治医に外来でのチューブ留置をお伺いしたら鼻で笑われました。
    「息子さん・・・おとなしくできないでしょ。
    15分位おとなしくできるようになってから、早くても5歳位からじゃないですか。
    外来で痛い思いをさせて仮にチューブ留置をやっても今後の信頼関係に影響します。
    病院には麻酔医が多くいるので、入院してやればいいでしょう。」
    みたいな感じです。
    色々とつっこみどころ満載のコメントだったのですが、主治医の感覚はなんとなくつかめたように思います。
    息子に外来でのチューブ留置が必要なのは、むしろ今じゃないかと思っています。
    3カ月手術を待てば、その間確実に耳だれが止まらず、乳突蜂巣の発達が確実に妨げられるからです。
    最悪、外来でできなくてもいいので、今入っているチューブが取れかけたときにちょいと押し込んでくれる位の処置はしてくれる病院を探そうと思います。
    先生のブログに出会え、アドバイスをいただけたおかげで、息子のためにできる事がわかった気がします。
    本当にありがとうございました。

  11. SECRET: 0
    PASS: cd4f8137ff61dac155fad66e2de982ca
    はじめまして。初めて質問させていただきます。
    いままで半年間、何度も何度も先生のブログ、子供の中耳炎の情報を拝見させていただき、何度も勇気づけられました。
    私は沖縄の離島に住む三娘の母ですが、三女(現在1才2ヶ月)の耳の状態に、この半年間ずっと悩んでいます。
    彼女が生後5ヶ月のときに耳だれを見つけ、耳鼻科へかかった以来、週2~3回の耳鼻科通い、現在ここ2ヶ月間は毎日通っています。
    最初の受診(生後5ヶ月)後、週に2回耳鼻科に通いましたが、すぐに鼓膜が閉じて毎日発熱しており、2回の鼓膜切開をしました。生後6ヶ月で両耳にチューブを入れました。耳鼻科の先生は乳児へのチュービングも積極的に行っていて20分程度で手術も済みました。
    入れた日(去年の7月8日)に抗生剤(オゼックス)を処方されチューブ留置後2週間は耳も良い状態になってきたのですが、その後耳だれが出はじめ、はや半年ずーっと耳だれが出ている状態です。
    その間の菌検査では、MRSA(6月、8月、9月)、緑膿菌(11月は+++、2月は++)が検出されました。
    オゼックスは7月のチューブ留置後に5日分、11月の緑膿菌検出後に5日分処方され、今年2月の菌検査で緑膿菌検出後はオラペネムを5日処方されました。処方後少し耳だれは減りましたが止まりませんでした。
    初めの受診以来、漢方の十全大補湯とムコトロンはずっと飲み続けています。
    この半年間耳だれは減ることはあるものの、止まったことはありません。毎日、彼女の耳をチェックする度に、耳だれが出てませんように・・・と願い続けて半年以上たちました。
    ここ2ヶ月はなんとか治ってほしいと毎日耳鼻科に通い耳洗浄、鼻水吸引を行っていただいてますが、すっきりしません。
    色んなサイトでMRSAや緑膿菌はしつこい菌だと読みました。
    MRSAが出なくなったら次は緑膿菌・・・
    彼女の耳はとっても菌にとって居心地がいいはず・・・
    だったらなんとか居心地を悪くしてやろうと、毎日、耳洗浄に通ってますが、仕事をしながらの耳鼻科通いもなかなか楽ではありません。(大阪出身の先生いわく、この島はビックリするほど乳幼児の中耳炎が多く、いつもコミコミ。)
    そして今日先生から、「11月、2月と緑膿菌がでているのは、チューブは異物だから菌がチューブについているのかもしれない。チューブを抜いた方がいいかもしれない。」と言われました。
    チューブを留置してから、殆ど熱を出すことも無く、病気もせず、耳だれ以外はとても元気で過ごしてきました。(漢方薬のお陰もあるしれませんが。。)
    ① チューブを抜いてしまったら、また以前のように発熱し、耳痛で苦しむ、もしくはまた切開を繰り返すのではないか・・・と悩んでいます。
    取って良くなるのかわからないものを取ってしまっていいのか、私にはなんだか賭けのように思えます。
    実際、賭けなのかもしれませんが。
    ② または、チューブを抜かずにこのまま毎日、耳洗浄に通ったとしてもずーっと、耳だれが出続けていたら鼓膜に開いてる穴が菌だらけで、閉じなくなるんじゃないかと心配もしております。(私の勝手な想像ですが。)
    ③ そして毎回の耳洗浄は、生理食塩水を注射器でチューブに挿して注入していますが、耳からいれた液体が鼻から出るときもありますが、出ないときもよくあります。耳と鼻はつながっているのに出てこないのはおかしくないでしょうか?喉には確実に流れてて毎回、ゴックンと飲んでます。
    通っている耳鼻科の先生にも質問はさせていただいておりますが、一度、小倉先生のご意見を伺いたくメールさせていただきました。
    色んな情報があり過ぎる世の中で、私が娘のために何を選んでいくのか、本当に悩みますが、なるべくなら今のベストを選択したい、、と切に思っております。
    お忙しい中、たくさんの質問をさせていただき申し訳ありませんが、宜しくお願いいたします。

  12. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    南の島のおっかあ様
    コメントありがとうございます。
    最近、病気の質問多いなあ。
    沖縄の離島ですか、でもしっかりした耳鼻科の先生がいらっしゃるようで、
    本土のへたな地方都市よりは恵まれているようです。
    今回も直接診察しているわけではありませんので
    参考程度にお読みいただき、最終的には主治医の先生とよく相談されて
    行くことをお勧めします。
    まず、チューブを抜くかどうかですが、
    私の意見としてはこれは絶対抜くべきです。
    主治医の先生の言うようにチューブ周囲に細菌が「巣」をつくって、
    抗生剤や治療に抵抗していることが充分考えられます。
    私も過去に他で入れたチューブの患者さんで治療をしても長らく耳だれが止まらず、
    相談に来られた患者さん(幼児)で、
    当院でチューブを抜去し、外来治療で治癒した症例を経験しています。
    チューブを抜いてまたくりかえし中耳炎を起こすようであれば、
    再びチューブを入れればいいことです。
    もちろん鼓膜の穴が閉じない場合もありますが、
    その場合は時期を待って閉鎖術を行います。
    3番目の質問の鼻に流れなくてものどに流れているのでこれは全く問題ありません。
    現在は抗生剤を内服されてないようですので、
    まず耳だれの培養をとって効く抗生剤を調べ、
    チューブを抜いて、耳洗浄しながら抗生剤を多めに内服させれば、
    耳だれは止まると思います。
    一応、あくまでも私の意見ですので、ご参考までに。

  13. SECRET: 0
    PASS: cd4f8137ff61dac155fad66e2de982ca
    小倉先生
    お忙しい中、早速の返信ありがとうございました。
    私もこんな南の島に、とてもしっかりとした耳鼻科の先生がおられることに、感謝しております。
    (先生は本土にいるときは、こんなに乳幼児の中耳炎の治療はしなかった、、この島は少し異常なくらい。。と仰ってました。)
    小倉先生の仰るとおり、こちらの先生に不安なことは相談し、決めようと思います。
    [太字]チューブ周囲に細菌が「巣」をつくって[/太字]
    というコメントを、想像してみるとなんだか怖くなりましたが、分かりやすいコメントでした。
    チューブは異物だから菌がつく・・・というのが、あまりわからなかったもので。
    医師に質問することに時々、躊躇してきましたが(なーんとなく質問しにくい雰囲気があったり、超大忙しの病院など)、
    でもわからないことは、そのときに解決しないと後々、引きずって、勝手な想像が先走りしていきますね。
    本当にありがとうございした。
    こちら南の島でも、寒い日が続いていましたので、きっとそちらは、とんでもなく寒いのでしょうね。
    先生のライブの写真、いつも楽しそうで、なにか聴こえてきそうです。
    ほんとうにご多忙の中ありがとうございました。

  14. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    はじめまして。
    6ヶ月くらいから中耳炎を繰返し、2才2ヶ月になる娘のことで悩んでいます。こちらでは2才の暴れん坊でも外来でチューブ留置手術をして頂けるのでしょうか?
    長くなりますが経緯としては、6ヶ月の頃から鼻風邪の度に耳鼻科に行っては中耳炎の診断→抗生剤の処方→ほとんど飲めず(とにかく拒否。あの手この手で何とか飲ませても嘔吐する)→フォローなしで自然治癒?を繰返していました。私にもちゃんと治してあげようという意志が足りなかったことを反省していますが、どうにも薬を飲ませられず、だんだんと薬はあきらめ、深刻な状態になってはいないかのチェックのためだけに耳鼻科に行く形になっていました。初めの頃は熱も出ていましたが、その後熱も出ていないのに急性中耳炎と診断されていました。1年以上こんなことを繰り返していましたが、ある時急に「水がたまってますね、じきに抜けると思うので様子をみましょう」と言われ驚いたのですが、直後に引越しがあり、転居先で耳をみてもらいました。すると、両耳に水がたまっているし、左耳に関しては鼓膜がないかと思うほど凹んでいる、癒着しないうちにチューブを入れた方が良いかもしれないと言われました。一応耳鼻科に通っていたのに、いきなりの深刻な宣告に驚きと不安でいっぱいになりました。2ヶ月経過をみましたが、水は抜けず、鼓膜自体も一度はかなり状態が良くなったものの、鼻風邪をひくと再び陥没。触れ幅が大きすぎるし、悪化した時の状態を考えるとチューブ留置が良いとの診断でした。その間私もネットで色々調べましたが、発語の時期の聴こえの問題も気になり、チューブの効果にも納得したので手術を決意しました。しかし、その医院では外来でできるのは4才からで娘は紹介先の大学病院で全麻手術となりました。大学病院でも1ヶ月の経過観察後に手術となりましたが、退院直後に耳だれが出始め、かかりつけ医を受診したところ、左耳はすでにチューブ脱落、右耳は化膿しているとのことでした。術後4日間はメイアクトを服用していての炎症だったのでオラペネムが処方されました。細菌検査なくオラペネムを飲むのも抵抗があり、2日様子をみましたが、改善せず、今は3日分の服用を開始しました。(2才になって粉薬を飲めるようになりました)明日、大学病院を受診しますが、カメラで鼓膜を見るのもぎこちない手つきの何となく頼りない主治医にまたいつ抜けるかわからない全麻手術を勧められるのかと不安と困惑が募ります。
    全麻手術を再度受ける有用性とチューブ持続の可能性について、どう思われますか?場合によっては貴院まで通院したいとも思っています。(東京都武蔵野市在住)
    長くなり申し訳ありませんが、全麻手術はかなり一大決心であり、手術前の検査、手術前後の絶飲食など2才の娘に相当な負担を強いたのに、4日間で脱落という結果に落胆し、今後について非常に悩んでおります。コメント頂ければ幸いです。よろしくお願いいたします。

  15. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    さて、ヘビーなご質問を頂きました。
    状況はよくわかります。
    中耳炎は専門医にみせずテキトーにしてても何とかなっちゃう子も多いですが、
    中には運悪くこうなってしまう方もあります。
    鼓膜の様子も何となく察しがつきます。
    チューブの選択と入れる位置が重要です。
    鼓膜が薄くなってペチャンコな状態と思われるので、
    普通に入れるとまず脱落します。
    鼓膜輪近くの厚みが残ってる部分を枕のようにしてチューブを持たせかけるようにいれるのがコツです。
    当院で局所麻酔でいれることはおそらく可能であるとは思いますが、
    診てみないとなんともいえず、
    またその後の外来でのメンテナンスが問題になるでしょうね。

  16. SECRET: 0
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    小倉先生
    休日にも関わらず、早々のお返事ありがとうございました。チューブが入れば改善すると信じていたので、あまりの結果にどうして良いかわからず落ち込んでおりました。あくまで想像の範囲とはいえ、状況を察して頂き、具体的な対応まで回答頂けたことで、少し気持ちに余裕ができました。本当にありがとうございます。
    そちらで外来手術を受けようと思う場合、手術前後の通院はどの程度になるのでしょうか?もちろん診察してみないことには断定できないことは承知しておりますが、おおよそ週単位になるのか、月一回くらいなのか…。
    また、「もし」都内近郊で2才でも外来手術を行っている耳鼻科をご存知でしたら、教えて頂ければ幸いです。
    お忙しい中、何度も申し訳けありませんがよろしくお願いいたします。

  17. SECRET: 0
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    残念ながらそちらの近辺で乳幼児のチューブ留置を局所麻酔で行っている施設はわかりません。
    当院で手術した場合、手術の翌日は必ず診察します。
    そこでチューブが安定していれば次は4日~1週間後に診ます。耳垂れや出血が多い場合は連日処置をすることもあります。
    その後は約2週間後、問題がなければ以降は1ヶ月に1回くらいのペースでチューブの状態を見ます。
    もちろん、理想的な状態で経過した場合で、感冒や感染など状況によってはその間も診察が必要になりますが、それは地元の耳鼻科、小児科でも大丈夫でしょうね。まあ、みて見ないと、実際外来でチューブ留置が可能な状態かどうかもわかりませんけど。

  18. SECRET: 0
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    度々のお返事ありがとうございました。
    右耳の耳だれは止まらず、今日の大学病院の診察では左耳のチューブは入っている、右耳の方が怪しい(主治医ではなかったとはいえ、何故断定しないのか不明…)とかかりつけ医とは真逆のこと言われ、今後どころか現状の把握もできずに何を信じたらよいのか、さらにわからなくなりました。
    都内はネットで検索してみると、耳鼻科専門病院や小児の耳鼻科の症例の多い大病院もあるようですが、HPだけでは実態がよくわかりませんので、できれは小倉先生に一度鼓膜の状態を診て頂いて、ご意見伺いたいです。近いうちに受診したいと思っていますので、その時はよろしくお願い致します。

  19. SECRET: 0
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    小倉先生
    その後4ヶ月経ち、再び鼓膜の陥没も顕著になってきたためチュービングが必要との診断を受けました。しかし全身麻酔での手術に前向きになれず、明後日受診しようと思っていますので、よろしくお願いいたします。(主治医も承諾済です)

  20. あなたのコメントすごいです!我が家の4歳の娘が反復性中耳炎でアデノイドは中等度肥大です。全麻でオペをと言われていますが、全麻のリスクを考えると怖くて踏み込めません↓↓そして、和歌山に局麻でチュービングしてくれるところをさがしてるのですがなく↓↓今落ち込み気味の家族です。。外来でしかも局麻でチュービングを行ってくれるなんて親にとって子供にとって安心な耳鼻科が和歌山にもあればぃいのにと思いました。厚かましくコメントさせてもらいました。

  21. はじめまして。子どものことで困り果てていろいろ調べていてここにたどり着きました。7/30日にアデノイド切除とチューブ置換の手術を受けました。その後、何度か急性中耳炎による発熱などがありました。今は、耳だれはありますが落ち着いています。菌の培養も何度かしましたが菌は検出されなかったそうです。アレルギーからくるものかもしれないということでここ一カ月は点耳薬とアレルギーに対する服薬を継続しながら週に1回の通院を続けています。次回は血液検査をすると言われました。先生方もげ耳だれの原因が特定出来ないようです。片耳からは血のような耳だれも出てきます。先生から助言をいただけたらと思いコメントさせていただきました。よろしくお願いしますm(_ _)m

  22. 今日、久しぶりに発熱。耳だれも増えました。はなも詰まっていて出てこないようです。どうしてあげたらいいんでしょうか?本当に悩んでいます。

  23. ブログに一応回答を書きました。正解ではないかもしれませんが、少し参考にしてみてください。

  24. はじめまして。6歳の男の子の母親です。
    三年前から滲出性中耳炎を患い、近くの耳鼻科に通院しています。
    根気よくと思い通院していますが、内服治療のみで中々改善せずにいます。
    慢性鼻炎のような感じらしく、症状が著しく改善しないのも仕方がないと今の耳鼻科の先生からは回答されます。
    ただ、気になるのが鼻をすすること、鼻をつまんで圧を抜く?ようなことを頻繁にし、最近では寝ている夜中にもやるようになりました。性格的なものも、あるのかもしれませんがイライラしたり、何となく協調性がとれていないことも最近は多くみかけるような気がします。今年から小学生になるのでどうにか改善されてあげたいのですが。
    私は栃木県の北部に在住しています。耳鼻科は頻繁に通院する印象があるのですが先生のところに受診は難しいでしょうか?
    お忙しいところ申し訳ありませんが、ご回答いただけると幸いです。

  25. コメントありがとうございます。
    正直、実際に見てみないと状態はわかりません。
    アレルギー性鼻炎の合併などはいかがでしょうか。
    耳抜きができるならば自己治療につながりますが、ハナすすり型の耳管開放症があるのかもしれませんね。
    受診可能なら一度拝見させていただいてもいいと思います。

  26. 丁寧な御回答ありがとうございます。
    一度受診させていただきたいと思います。
    ありがとうございました。

  27. こんにちは
    以前、滲出性中耳炎でコメントのご相談させて頂いたものです。
    今月の7/31に受診をしたいのですが、みていただけますでしょうか?
    県北から受診に行く予定なのですが。
    お願いします。

  28. 大丈夫ですが、水曜日は午前中のみの診察なのでご注意下さい。

  29. はじめまして。1歳前後より中耳炎を繰り返し、、栃木市内の大きな病院で血液検査を
    受けたところ、、Igg2が同年齢のお子さんより低いことが分かり去年の6月から
    12月までガンマグロブリン投与をしていました。その投与期間は、しんしつ性中耳炎があった、ものの、急性中耳炎にはなりにくい状態でしたが、、今年の4月頃より毎月急性中耳炎、しんしつ性中耳炎を繰り返すようになり、その度に鼓膜切開、、抗生物質の服用、、こどもの負担があり、左耳は、鼓膜が陥没が見られるそうで、栃木市内のO耳鼻咽喉科の先生へ相談をしたところ、大学病院を紹介されました。
    年内に手術を11/28全身麻酔で行うところまできたのですが、、11/24に予定をしていた、PCR 検査前に発熱し、、22日こどもが新型コロナウイルスに感染してしまいました。自宅療養期間もあけ、元気に症状もなく過ごせていますが耳の経過が心配なのと、、予定をしていたチューブ留置手術が延期になり、、まだ、予定も未定の状態です。
    私、自身は、、この機会に日帰りでどうにかならないかと模索していたところブログのロック
    な耳鼻科、先生の大学病院に勤務されていたときのエピソードなどコメントを投稿された方々を拝見させて頂いて、、こどもの耳の状態を診ていただきたいと思いコメントをさせて頂きました。
    日帰りで手術が可能な際は、、暴れてしまいそうなうちのこどもでも大丈夫なのでしょうか?

  30. コメントありがとうございます。
    局所麻酔でのチューブ留置は0歳から可能ですが、
    外耳道が狭い、鼓膜の状態が悪いなどの事情で
    外来でできない例もまれにあります。
    その辺は見てみないと何とも言えません。

  31. お休みの中ご返答頂きまして、ありがとうございます。
    耳の状態を診ていただきたいので、、来週お伺いさせて
    いただきます。

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