ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2013.06.21

フジコ・ヘミングのピアノ

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 先月の事になるが、妻の強い希望であるコンサートに行ってきた。
 最近はお馴染みになったのサントリーホールだが今日はいつになく長い列。
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 イングリット・フジコ・ヘミングさんのピアノ・リサイタルでした。
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 そのドラマチックな経歴からメディアにも大きく取り上げられ、
「フジコ・ヘミング現象」とまで言われたあの方です。
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 根がミーハーな妻はこういうのには食い付きが早い。
 父がスウェーデン人、母が日本人の彼女は戦争や貧困のために
国籍を失うなど苦難の人生を送る。
 さらに、中耳炎(!)により両耳の聴力を一時失うなどの
音楽家としても致命的と言えるハンディキャップを背負うが、
NHKのドキュメンタリーをきっかけに大ブレイク、
魂のピアニストとして絶大な人気を誇るオバサン(オバアチャン)である。
 初めて聴きましたが、コレハ、スゴイ。
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 非常にエモーシャナルな演奏で
クラシックというよりロック、ブルースを感じさせる演奏だ。
 黒人のジジイがいきなりギターもったら
スンごいブルースひきだしたようなイメージだ。
 もちろん、曲はばりばりクラシックなのだが、
なんか、こう、ぐいぐい引き込まれる感じがある。
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 かなり、感動しました。
 ところで、この方、いろいろ調べるといわゆる「硬派」のクラッシックファンの間では
すこぶる評価が低い。
 ミスタッチが多いとか、早い演奏ができないとか、
譜面に忠実でないとか・・・・・。
 なるほど。
 それらはすべて正しいのだろうし、
細かい左手の動きよりメロディを優先するような
ピアノスタイルは今のクラシック界では異端なのかもしれない。
 でも、音楽は楽しんでナンボじゃ。
 オレなんかはイングウェイ・マルムスティーンより、
ジミー・ペイジの方が断然スバラシイと思うし、
アル・ディメオラやラリー・カールトンよりは
ポール・コゾフやアンディ・ギルのギターの方が
100倍好きだ。
 まあ、ろくにクラシックを聞いたこと無いヒトが大騒ぎするのも
コアなクラシックファンにとっては気にくわないんだろうなあ。
 むかし、高校生の頃ベイ・シティ・ローラーズが大ヒットした時
あんなもんはロックじゃねえ、
とコアなロック・ファンだったワタシもずいぶん言っていた。
 今回は(コアなクラシック・ファンではナイ)ワタシとしては大いに感動し、
また、ライブで聴いてみたいフジコさんなのであった。
 しかし、このヒト、音楽スタイルだけでなく、
体型とファッションも独特だ。
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 ぱっと見たとき「ゲスラ」かと思った・・・・・。
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 ゲスラの好物はカカオ豆ですが、フジコさんはベジタリアンだそうだ。
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 ちょっとした続きがあります。



 ちょっとした続きです。
 我々の隣の席にいたのは若い女性とそのお母さん。
 あまりクラシック通でなさそうないかにもミーハーなお姉ちゃんが、
多分クラシックのコンサートは初めて位のお母さんを引っ張ってきたといった感じ。
 開演前、お母さんにいろいろ説明している。
 このね、「ラ・カンパネラ」が代表曲なの、すっごくいいのよ。
 なんたって、スゴイのは、このフジコさんは耳が聞こえないの。
信じられる?
ええと、なんだっけ、ほら、ゼンモウ、ゼンモウなのよ。
 
 いや、「全盲」は目が見えないことなので、
それいうなら「全聾(ろう)」でしょうが。
 そもそも今は聴力は40%回復して、
聾ではないはずだし・・・・・。
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