ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2019.08.08

鼓膜穿孔閉鎖術に対する新薬が承認されました。


ようやく待ちに待ってた知らせが届きました。

医薬品第一部会:初の鼓膜穿孔治療剤が登場~新薬3軒の承認を了承

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう4,5年以上前、とある学会で

この薬の開発に携わっている先生の講演を聴いて以来、

発売をずっと心待ちにしていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時の発表でかなりいいデータが出ていたので、

承認、発売も早いのではないかと思っていましたが、

意外に時間がかかりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外傷や、中耳炎、鼓膜チューブ留置後などに

鼓膜に穴が開く、もしくは開けることはしばしばあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鼓膜は本来再生能力を持っているため、

多くの穿孔は自然に閉鎖しますが、

時に塞がらず残ってしまうことがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

閉鎖を妨げる因子としては、感染(耳だれ)と、

反復、遷延する中耳炎のための鼓膜の菲薄化があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのような場合、鼓膜穿孔閉鎖術が必要になりますが、

外来で局所麻酔化にできるものもありますが、

鼓膜の状態が悪かったり、穿孔の大きなものは

入院し、全身麻酔で手術することになり、

患者さんにとって大きな負担でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒト塩基性線維芽細胞増殖因子

(basic fibroblast growth factor:bFGF)とは

ワレワレの体も持っている

細胞の修復活性や血管修復などを担う因子です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これを製剤化し、スポンジ等で鼓膜に圧着させることにより、

再生の止まってしまった鼓膜穿孔の再生を促すというもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これにより、外来、局所麻酔下の手術で、

鼓膜穿孔を閉鎖できるケースがかなり広がると期待されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当院でも局所麻酔で鼓膜穿孔閉鎖術を行っていて、

穿孔が閉鎖できる場合も多いのですが、

どうしても、外来ではムリ、という方には、

病院を紹介していますが、

入院してまではやりたくない、という方がいらっしゃるのも事実です。

また、年齢や合併症の関係で全身麻酔の手術が困難な方もいらっしゃいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この薬の導入により、そのような方にも外来での手術が可能になります。

発売の際にはぜひ使ってみたいと思いますので、

また、詳細がわかりましたらお知らせしますねー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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