ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2019.09.30

急性乳突洞炎へのコメントについて


 ムカシの記事「急性乳突洞炎の話」に今朝コメントが入りました。

……………………………………………………………………………………………………………………………..

大変参考になりました。ありがとうございます。

実は一週間前から左側の耳後ろの腫れに気づき様子を見ていましたが、

一日一日腫れが広がり始めたので、

今日urgent careで医師に診察してもらったところ、

乳様突起炎ではないかと。

早速処方された抗生物質を飲み始め、

耳の専門医へは明後日に既に予約を取っています。

実際のところ、いつ頃から腫れ始めていたのかはわからず、

左首に湿疹ができそれを鏡でチェックしていたところ

偶然気付いた訳です。

昨日から右耳の後ろも腫れてきているようです。

両方の耳に感染しているということでしょうか?

これはかなり重症であるということでしょうか?

手術は避けられないことになるでしょうか?

診断後でかなり動揺して不安になってますので、

一方的な質問で大変申し訳なくと思っております。

アメリカロスアンゼルス在住の女性です。

宜しくお願い致します。。

………………………………………………………………………………………………………….

  ロサンゼルスとの時差はマイナス16時間。

投稿されたのは午後2時半ということですかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 診察しなければわからないとはいえ、

印象としては「急性乳突洞炎」の可能性はあまり高くないようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まず、文脈からご本人の症状と思われますが、

急性乳突洞炎は、ほぼ小児の病気です。

乳突洞の発育が進んだ大人には、

真珠腫性中耳炎がある場合を除き、通常起こることはまれで、

しかも両側に起こることはあまり考えられません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 乳突洞は骨の奥の無菌的な部分ですから、

感染経路は中耳から乳突洞口経由ですから、

かならず中耳炎が先行します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 耳痛、耳閉塞感、あるいは耳漏などの中耳炎症状なく、

耳の後ろの腫れから始まることはありません。

コメントには中耳炎症が一切記載なく、

いつから腫れたかわからないようなご様子ですので、

やはり、急性乳突洞炎の疑いは低いのではないのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 耳の後ろの腫れで、最も多い疾患、病態は、

外耳炎あるいは慢性外耳道湿疹による耳後部リンパ節腫脹です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 綿棒や、耳かきを多用していませんか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 耳掃除をし過ぎると、外耳道皮膚が炎症を起こし、

慢性になると耳の後ろのリンパ節が腫れます。

耳の後ろの皮膚は皮下組織が少なく薄いので、

リンパ節の腫脹が目立ちやすいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 頭皮内のおできや、虫刺されなどでも

この部のリンパ節が腫れる場合があります。

首の湿疹があったとのことなので、

この炎症が関係している可能性もあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まあ、その他思わぬ病気のこともありますので、

専門医に診てもらうことはよろしいかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 えーと、ロサンゼルスは今は午後9時ころかなあ。

 

 

 

コメントはまだありません

コメント/トラックバック トラックバック用URL:

管理人にのみ公開されます

医療系をまとめました。
2019年10月
« 9月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  
最近の投稿 最近のコメントカテゴリー アーカイブ