ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2018.12.20

アデノウイルス感染症

滲出性中耳炎、副鼻腔炎でマクロライド少量療法をやっているお子さんが来院。

 

 

 

 

 

 

 

 

お母さんによると先週の金曜日にネツが出まして、

まだ、高いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナルホド、今日が月曜日ですから

滲出性中耳炎が急性中耳炎になっちゃったかなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、ミミは水が溜まっているだけだ。

これはネツの原因ではないですね。

で、ノドを見てみると・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あー、真っ赤っかですね。

これが熱の原因ですね。

考えられる病気はいくつかあります。

まず、考えなければいけないのは溶連菌感染症ですが、

今、マクロライド系の抗生物質を飲んでいるので、

確率は少ないです。

ただし、通常用量の半分以下なので、

絶対にないとは言えません。

でも、まず先にウイルス性の疾患を疑います。

4日目でまだこの状態なので、アデノウイルスを調べましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこまで一気にまくしたてるとお母さんが、

・・・・実は土曜日に小児科にかかって、クスリもらったんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えー、何が出たの、なんか検査した?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ノドが赤いねー、といってクスリ出しておきます、

と言われました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アソコの小児科かー、

・・・・・イヤな予感がしてお薬手帳を見ると、

なんとオゼックス(T_T)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここんちはいつもそうなので、

オドロキはしないが・・・・。

何も考えないのにも程がある・・・・。(ーー;)

いつも、セキが出るとセキ止め、下痢するとロペミン、熱が出ると抗生剤・・・・。

セキの原因、下痢の原因、熱の原因にはいっさい関心が無いらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

迅速検査の結果は、果たしてアデノウイルス強陽性。

すぐにオゼックスはやめていただき、

保育園に連絡を入れるように指示しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アデノウイルスは一般には夏風邪症候群の一つで、

夏場に多く、結膜炎を合併するとプール熱と呼ばれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

唾液を介して飛沫感染し、5日から1週間の高熱と咽頭痛、

特効薬は無く、無論抗生物質も無効ですので、

対症療法で経過を見ます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学校伝染病で解熱後も2日間の出席停止措置になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 実は最近、すごく多い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 もはや「夏風邪」とは言えませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 風邪ひいてのどが赤い、といわれて抗生剤飲んで

5日後にやっと熱が下がった、

というお子さんは、アデノウイルスだった可能性が高く、

その抗生剤はまったく意味がなかったのですよ。

ご丁寧に途中で抗生剤を変える先生もいて、

その場合には「今度の薬が効いた」などと、親も医者も勘違いしている。

不要な抗生剤は耐性菌を増やすだけなので、

むしろ抗生剤はのまない方が良い。

溶連菌感染症以外の咽頭炎は原則抗生剤不要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ところで、解熱後2日たてば飛沫による感染は無くなってくるのですが、

糞便中には2週間、あるいはそれ以上の期間、ウイルスが出るので、

おむつ交換やトイレのあとの手洗いはその後も重要ですのでお気を付けください。

 

 

 

 

 

 


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